【リーダーの心得】自分の軸をとことんまで突き詰める
「お前の信念が足らないだけだ!」
以前の僕には部下からの批判に怯えるような一面がありました。
会議中の納得のいかない表情、会話中に輪に入った時の微妙な空気、決まったことすら実行しない様子など、それらすべてが僕への“反抗”に思えてなりませんでした。
リーダーとしての役割を全うすることと部下の内なる声との狭間でもがいていました。
冒頭の言葉は、約四半世紀前麻雀とパチンコにともに明け暮れた、学生時代の友人から投げかけられたものです。
食事をしながらふとした流れで僕は悩みを打ち明け、このようなやり取りをしました。
僕:「部下から何と思われているか不安だ。批判されるのが怖い」
友人:「お前は何かを決めるとき、何のため誰のためを考えたことはあるか?」
僕:「お客様のため、部下のため、それが会社のためになると思って意思決定をしている」
友人:「自分が得する、自分だけ楽をするとか後ろめたい気持ちはないのか?」
僕:「まったくない」
友人:「だったら、お前の信念が足らないだけだ!」
それまで自分の意図や目的よりも相手の反応ばかりを気にしていました。
また、実際に言われていないこと、起こっていないことまで、妄想によりネガティブな解釈をしていました。
本当に大事だったのは、大義のある何かのため、あるいは自分以外の誰かのために強い信念を持って物事を決めているか否かだと学びました。
それ以後、自身の『こだわり・価値観』を明文化し、ブレない軸を起点に意思決定をするよう心がけました。
時より「部下がどう思うだろう」と負の感情が湧き上がることもありましたが、信念を持って深く考えるという思考のトレーニングを重ねていくうちに、部下はもちろん他者が評価する内容が気にならなくなりました。
正しく言うと、他者の評価をありのまま受け止められるようになったのです。
仮に受け入れらないことであっても、ただ受け止めるということ。
リーダーには、自分の軸をとことん突き詰めて、揺るぎない信念で自分を守ることが必要です。
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