見出し画像

詩日記 8

 二○二二年五月五日
 仕事仕事仕事。
 カンマも私情もしおりも挟まず、流れるように、効率よく仕事。
 ひと段落、改行後、癒しを求めて、八王子。
 キューティクルが揃っている歌声の上を、心地よく滑っているうちに時間が過ぎていく。異次元の、大きな、大きな、すべりだい。
 歌を聴いているうちに、ぼくもぎゅってされたいんだ、って気付いて、最近なんだか悲しかった気持ちの本音を知る。
 三十四歳だって、ぎゅってされたいんだ(そういうのっておかしいかな? いや、おかしくない)。
 日本は、今や、ぎゅっ不足。
 ぎゅってしてあげたい、って言われるだけでもいいのだ。されなくとも。
 あなたをぎゅってしてあげたい。 なんていい言葉なんだ。ぎゅっ。
 ぼくはその言葉をぎゅってして、帰って来たのだった。

いいなと思ったら応援しよう!