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【現代版科挙制度の構想】自由理念の体現者

この前、現代版の科挙制度をブレスト的に提案してみた↓

これが、意外にガチで良いのではないか?
ということでもう少し深めていきたい。

現代版「自由」理念の科挙とは?

自由の相互承認の哲学を、体系的にまとめた書物を作り、それをほぼ全て体得したものが立法権などが得られる社会の為政者となる。

暗記だけではだめで、様々なな事象や問題について、体系を引用しながら、自由理念をベースにしたらどのように対処すべきかを意見できるような実践的な能力が問われる。

イメージとしては、司法試験の10倍くらい難しい試験。

日本で難しい資格のTOP6は以下。%は合格率。

弁護士(予備試験) 6,000時間 3%
弁護士(法科大学院) 6,000時間 40%
公認会計士 3,000時間 10%
司法書士 3,000時間 3%
弁理士 3,000時間 7%
税理士 2,500時間 10%

司法試験の場合、6000時間なら、1日3時間勉強したら1年で約1100時間。約5年強の時間がかかる。1日6時間なら2年半か。

この10倍難しいとなれば、6万時間が必要になる。1日3時間勉強で10年、1日6時間で5年か。

社会にとっての利点1:一発逆転が誰にも開かれている

現代において、社会は一発逆転が難しい。
一見、さまざまなものが平等に見えるが、実は生まれの偶然性により、初期状態で大きな格差があるのが現実。

このような科挙の場合、試験対策の本や動画などが無料に近い形で手に入れられるようにする。そして、それに愚直に徹底すれば、その1点のみで、社会での重職につくことができる。

今の社会で大成功するには、人脈やら、コミュニケーションスキルやら、生まれに左右されることが大きいが、科挙制度の場合、この試験1つを突破すればいい。

社会にとっての利点2:社会がどんどん自由を体現化していく

さらに大きな利点は、社会がどんどん自由を体現していくことにある。

中国の科挙をクリアした人は、あらゆる問題に対して、中国古典を引用し、何かしらの処方箋なりを与えることができた。(しらんけど)
ただ、中国古典の場合、それはある程度の経験則であり、どれほど実際に効果があるかはわからない。

しかし、自由の相互承認の理念を体得した者による処方箋は、みなが納得できる1つの道筋を必ず示してくれる。なぜなら、それは現象学という哲学に裏打ちされた普遍的価値を志向する思考法だから。

それはきれいごとであってもよい。ただ、理想的にはどうだ、というのを理詰めで言えることが重要だ。そこから、妥協点を探っていくことができるから。

弁護士が、法的な考え方で言動を取れるようになるように、現代版科挙合格者は、自由の相互承認の哲学を軸に、普遍的価値の創造者となる。

こういう人が為政者であれば、国の運営はどんどん自由を体現していくし、一般社会にもこの勉強をする人や団体が増えれば、この自由理念は庶民にまで浸っていくだろう。

以上、現代版科挙制度のブレストを少し進めてみた。

中国の科挙って実際、どういう感じだったのだろうか?それをクリアした人がどういう価値を創造できたのか?調べてみたい。


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