前回の押韻論の記事で、ストレス音節で押韻すれば押韻になる、非ストレス音節は押韻しなくても良いと書きましたが、古典的な西洋詩歌では、この考えは採用されていないことに気づきました。
英詩には「Feminine Rhyme」(雌節韻)というライムタイプがあります。
実例を列挙していきます。
これらの実例から分かることは、非ストレス音節も音の成分を揃えていることが原則だということです。
つまりUSのHIPHOPに見られる、例えば「grease your wave/leaves with fades」[gríısjɚwéɪv/líıvzwıðféɪdz]のように、非ストレス音節の成分が明確に異なるような多音節韻は、古典的な西洋詩歌の時代には一般的ではなかったと推測できます。
詩歌では非ストレス音節の音声成分を一致することが求められる、そちらのほうがよりベターだと言うことが、ここから言えるように思います。