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【#今こんな気分】南の島にも秋が来た

秋だ。
強い北風が数日続き、とうとう宮古島に秋が来た。
私が秋の訪れを感じるのは、靴下。
朝晩冷えるので、靴下をはく。
半袖Tシャツ&短パン&靴下。
これが初秋の装い。

船上も寒くなる。
出港前は「心地よい風・・・」と思っていた北寄りの風。
1本目の漁場で3mm厚のウェットスーツを着ると、天気の良い日は暑くて早く水に入りたい~!と感じるほどなのだが、1~2時間泳いで上がってくるとちょうどいいくらいになっている。
そして、昼食をとる時に操船席の日陰に入ると、ちょっと寒くて、ウェットスーツを脱ぐ気にはなれない。かといって、ポカポカ陽気の日なたで弁当を食べようものなら、あっという間に日焼けしてしまう。アラフィフには日焼けは大敵だ!宮古島の太陽は、本当に油断ならない。
そして、午後の漁をして船に上がる夕方には、ラダーをつかんで顔を水面に出すと、もう「さむっっ」という感じだ。水中の方が温かく感じて、思わず頭を引っ込めてしまう。
いつも港に帰る道中でペットボトルの水を浴びて乾いた服に着替えるのだが、ウェットスーツを脱いでインナーになると、濡れた服が冷えて凍えそうな気分だ。
※同じような悩みをお持ちの方がいれば、ユニクロのヒートテックをインナーに利用することをお勧めする。これは濡れて風が当たっても寒くない。陸で着古したタートルネックの極暖ヒートテック&極暖ヒートテックレギンスのおかげで、着替えるときの私の苦しみは解消された。お試しあれ。

秋が来ると物悲しい。
あんなに楽しかった夏が終わってしまった。海も空も青くて、海は凪いで、水中まで太陽の光がさんさんと降り注ぎ、水は温かくて時には温泉みたいに熱くて、ラッシュガードだけで身軽に泳ぎながら、スミイカやらイセエビやらバンバン売れるものをとって稼いで、楽しくて楽しくて。
でもこれからは、どんどん涼しくなり、寒くなり、北風が強くて欠航したり、天気が悪くてイカは見えないし、タコ漁も大好きだけど泳ぐ時間が長くて冷えるし、ウェットスーツも3mm厚から5mm厚になって、そのうちフードもかぶってすごく窮屈で泳ぎにくい。
あんなに「暑い!」「汗!!」「海以外何もやる気にならない!!!」などと文句を言っていたくせに、夏が過ぎると、夏が恋しくて恋しくて、はぁ~~っとため息が出てしまう。

秋が来ると、冬まであっという間だ。
11月に入り、気温が20度を下回る日がくると、「冬が来た…」と感じる。
12月は、日中も20度を下回る日が出てきて、「真冬じゃん…」となる。
そしてそうなると、私の漁シーズンは終わりなのだ。

私は海で寒いのがとても苦手なのだ!
海の仕事を始めてから数年は冬も海に入っていたが、たしか、20代後半にはもう冬に海に入るのをやめた。午後の2回戦目に、寒い海に入るのがあまりにつらくて、当時勤めていたダイビングショップに「冬は休みたい」と言って、長期休暇をもらって、宮古島や伊良部島や多良間島で陸で過ごしたあの年以来、冬には入水していない。

寒くなるにつれて、漁の楽しさと寒い海の苦しさが反比例していき、苦しさが上位に来ると私は陸の人になる。
私は、苦しさへの耐性が低いようで、漁は大好きだが、寒い海はムリ!
今年はあと何回、漁に行けるだろうか…

そんなことを思う、秋の夜長。





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