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【#子どもの成長記録】できる娘

現在中学生の娘は、なかなかやるヤツだ。

何をやるかというと、家のことをいろいろやる。
今月の彼女の仕事は、晩ごはんの食器洗い・洗濯物の取り込み・タオルたたみの3つ。
たまに床のモップかけ。先日初めて風呂そうじをした。

とはいっても自主的にやっているわけではない。
我が家では、家事をやることでお給料として娘にこづかいを渡している。
月初めに、前月分の家の仕事の実施状況をまとめて給料明細に記入し、月給袋に入れて渡す。
家事と月給額は表にして洗面所に貼ってある。
例えば、タオルたたみは月750円。できなかった日があると一日ごとに-50円。単発で床のモップかけをしたら1回50円。畑や海などの仕事を手伝ったら、半日ごとに500円加算、というような感じだ。

月給は、家族の長として夫が渡す。
晩ごはんのときに家族の前で(夫と私と娘だけだが)うやうやしく給料袋を渡し、「先ありがとう。今月はどんな家事をしますか?」と聞く。
娘は「今月は〇〇と〇〇をします」と言って、夫と私は「よろしくお願いします」と頭を下げる。
この方式は、小学校高学年のあたりから始めた。

まだ娘が小さいころから、子供にどのようにこづかいを渡すか、ということを私はずっと考えていた。
私自身の子供のころは、始めは必要に応じて親に頼んでほしいものを買ってもらったり買うためのお金をもらったりして、大きくなると学年や年齢に応じて固定額を月ごとにもらっていたと思う。
でも、私が子供にこづかいを渡すとなると、この方法がとてももったいない気がした。
私たちが稼いだお金を無条件であげる、なんて...ちょっとやだな!

そのころ同時に、海や畑という体力を使う仕事をしたあとに家事をすることがとても負担になっていた。
疲れすぎて、ごはんは買ってきた総菜だし、掃除もろくにできないし、何もしないで寝てしまう時もあった。かといって、仕事の力を抜けば、成果に反映して、漁という完全歩合制の仕事では稼ぎに直結するから、そういうわけにもいかない。
夫はとてもよく家事をやってくれるのだが、夫の方が海や畑の仕事を朝早くから夜遅くまでいっぱいやっているので、彼の体も心配だった。
そこで、娘に目を付けた。

この家は3人で住んでいるのだから、3人全員で運営をしていくべきだと思う。
役割分担としては、父母は外貨(家の外から入るお金)を稼いでいる。そして、父ちゃんはその仕事の準備から片付けまで担当している。母ちゃんは家計管理やごはん作りなどでの家族の健康管理をしている。あなたが小さいうちは、すべて父ちゃん母ちゃんが家のことをしていた。
でも、あなたは大きくなり成長して、いろいろなことができるようになってきたよね?
家事のいくつかを分担してくれると、我々は外貨を稼ぐための仕事をより元気いっぱいできる。より稼げる。
あなたが好きな、できそうな家事を選んでいいですよ。
あなたが家事をしてくれる分、我々が助かる分、稼いだ外貨の一部を給料として払います。

というような話をして、彼女は了承し、現在の月給制の仕組みはできていった。

最近は、推しのグッズを買うために〇〇円必要だから、と、月仕事だけでなく単発仕事もがんばっているようだ。
本当は海や畑の仕事で大きく(500円ね)稼ぎたいようだが、土日の予定が合わず、行けていない。よく「畑に行くなら連れて行ってね」と言ってくる。
「あれ~今日は洗濯物入れてないの~?マイナスだよ~?」と声をかけると、ヤベッという顔をして慌てて取り込んでいる。
たまに塾で遅い日に「今日は晩ごはんの食器洗いやっておいたよ」というと「ありがとう」と言う。

本当に彼女の働きがこの家族の暮らしを支えていると感じる。
家事スキルがどんどん向上している。
晩ごはんの後、宿題などをやり、定刻になると好きな曲を聴きながら食器洗いをし、リビングでテレビを見ながらタオルをたたみ、そのタオルを持って洗面所に行って風呂タイム。完璧な動線。
海や畑での手伝いも、本気で役に立つ。段取り良く、周りが見えていて、指図しなくても動く。仕事ができるヤツだ。

立派な家族の構成員だ。
もういつでも一人暮らしができそうだ。
彼女が巣立ったら、また私がこれらの仕事をやらないといけないな、と心配になるほどだ。

わが子とは思えないほど、やるヤツである。


#子どもの成長記録

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