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”Fast, Fair, Fun”読書note115『まだ誰もみたことのない「未来」の話をしよう』オードリー・タン著

初めてオードリー・タンの書いたものを読んでみました。

彼はITとデジタルを明確に分けて考えています。

「IT(information Technology、情報技術)」とは機械と機械をつなぐものであり、「デジタル(Digital)」は人と人をつなぐものです。

同書

私にとっての「デジタル」を知ってもらうために、まずは私のジョブディスクリプション(職務記述書)をご紹介します。
When we see "internet of things", let's make it an internet of beings.
When we see "virtual reality", let's make it a shared reality.
When we see "machine learning", let's make it collaborative learning.
When we see "user experience", let's make it about human experience.
When we hear "the singularity may be near", let us remember : the plurality is here.

同書

彼が台湾でデジタル担当大臣として推進しているミッションの一つが「オープンガバメント(開かれた政府)があります。

「オープンガバメント」は4段階に分けられます。
1段階目は政府の資料やデータを開放する「オープンデータ」、2段階目は開放された後に何か意見がないか問いかける「市民参加」、3段階目がそれらに政府が回答する「説明責任」、そして4段階目が”3段階目で誰かのことを忘れていないか”を探す「インクルージョン」です。

同書

これが、政府におけるデジタル化=人と人をつなぐことなのですね。

デジタル化の成功の秘訣を彼は3つのFで表しています。
「Fast(速さ)」「Fair(公平さ)」「Fun(楽しさ)」

とても重要なキーワードですね。特にFunがポイントな気がします。

彼は、ハッカソンをよく活用していますが、ハッカー精神について。エリック・レイモンドの言葉を引用して紹介しています。

➀この世界には、非常に多くの面白い問題が私たちを待っている。
②あなたが一つの問題を解決した後、他の人が同じような問題で時間を無駄に使う事がないよう、自分が思いついた解決方法をシェアしよう。
➂単調でつまらないことは、人類がやるべきではない。機械を使って自動化しよう。
④私たちは自由とオープンデータを追求する。どんな権威主義にも抵抗する。
⑤自らの知恵を差し出し、勤勉に鍛錬することで絶えず学習する。

同書

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