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読書感想文2■『反応しない練習』草薙龍瞬著

前回に引き続き、仏教への関心が続いています。
amazonでもベストセラーとなっているこちらは、書店などで見かけたことがある方や実際に読んだことがある方も多いはず。
私が普段抱えているモヤモヤのほとんどをぶっ飛ばしてくれる名著でした!

日々、反応しまくっている自分


まず思った感想は「自分、反応しまくってる!」でした。
いい・悪い・好き・嫌いの判断をして、執着や慢心などの苦しみが生まれる。確かに、職場で過剰に賑やかな人がいると、嫌だなあと思って苦しんでおります(笑)苦しむ前に、今できることは何だろう?と考え、イヤホンをするなり、場所を変えることが合理的です。

たまたま生まれ落ちて、生きることを課せられている。
自分の妄想に反応しない。

感覚は大切にしたいですが、感情・妄想に左右される必要はありません。
勝手に苦しんでいるだけなので、わざわざ好んで不快に向かわなくて良いのです。社会生活をしていると、ネガティヴ層もいらっしゃいますが「そうなんだ〜(この人は好きで不快でいるのだな)」と思っていれば良いです。何かしてあげなくちゃ、とか思わなくて良いです。
この考え方で、自分に対しても客観的でいられるようになると、自動的に人との境界も引けるようになりました。

知っているけど定着しない問題


「気分良くいること」「境界を引く」などはスピリチュアルや心理学の考え方として既にも知っている概念でしたが、自分の中ではなかなか定着はしていませんでした。折に触れて思い出し、「出来ていないなあ」と。このままできないんじゃないか、思考パターンとして自分には向いていないんじゃないかという思いもありましたが、自分にオーダーメイドされた形式で伝わってなかったのだな、と腑に落ちました。富士山を登るのに違うルートがあるように、その人にあったルートがある。
(因みに、宇宙系の考え方によって数ヶ月前に腑に落ちた!と思った瞬間があったのですが、時が経ったら「違うかも」と変化したり。
何事も続けてみること、本書に書かれているように「正しい心がけに戻る」ことに尽きます。)

内側も外側も見ることが大事


外の社会や人間が気になってしようがないなら、目を閉じてください。
勝ち負けや優劣・劣等という判断が苦しいなら、目を開いてください。

上記の表現が参考になりました。時には閉じてもいいのだと。現代、特に日本では外側に目が向いていることが比較的多いかもしれませんが、内側に向き続けていても問題が生じてきます。バランスをとりながら、自分のドライブをしていく。
私自身、音や空気に過敏な方なのでうまく閉塞する方法を習得していきたいです。

オーダーメイド戦法は良さそう


自分の心に、よりどころとなる心の支え・心の土台となる考えを持つ。
そして「まず自分を頼れ」と述べられており、ブッダは「外の世界に答えはない」と言っているそうです。
これは巷で言われている、自己を肯定する、自分軸を持つ、と通じるところがあると思います。
外の世界からヒントをもらえることはあるかもしれないけれど、最終的に苦しみを乗り越えていくのは自分自身ということでした。

南直哉さんのインタビューでもこんな話がありました。

仏教の本をどんなに読んでも「生きることは素晴らしい」って無条件で言っているところは、見つからなかったですねぇ

どんな人生でも苦しみがあるとして、それをどう乗り越えていくかが各人のオーダーメイドにかかっているのだなと思いました。そこに個性とドラマがあって面白いのだと思います。


2回目を終えて


ベストセラーになる本には相応の理由があるなと実感した著作でした。今の自分に必要な考え方、心の持ち方のオンパレードでした。
このように素晴らしい著書が売れて理解されると、世の中素晴らしい大人ばかりになると思うのですが、どうでしょうか…。先にも書いた通り、知って・理解して・実践する、の難しさを思い知りました。
ということで、行動に落とし込むまで何度も読み返すことになりそうです。電子書籍で購入したけど、紙媒体も買おうかな(そのくらい良書!)。
読み込みが満足いくほどではなかったので、感想文続編を書くかもしれません。

2021年7月の展望


さて、7月は某スポーツ大会でてんやわんやになりそうですが、粛々と感染対策に気をつけ、たまに息抜きしながら生きていく所存です。あとは自分のことに集中する!
本棚には南直哉さんの新作がスタンバっているのと、中村天風さんに興味が出てきたのでまた感想文を提出させていただこうと思います。
それではまた。


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