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コロナ時代のメンタルコンディショニング -心と身体に何が起こっているのか?その①

今日もお読みいただきありがとうございます。

みなさんは今、心や身体の調子はいかがでしょうか?コロナの前と比べて変わったことはありますか?

今日は、今、私たちの心身はどういう状況にあるのか、ということを書いていきたいと思います。でもその前にちょっと自分のことを振り返ってもらいたいのです。いかがでしょうか?

  今、私たちに色んなストレスがかかっているのは明らかですよね。まずは、「ストレスを受けた後のプロセス」というところを書いていきますね。

一般的に使われている「ストレス」という言葉を初めて用いたのはセリエというカナダの学者なのですが、彼は、人は「ストレッサー(ストレスの原因となるもの)」に晒され続けると、時間の進行とともに3つのプロセスをたどることも明らかにしています。

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私たちはストレッサーが与えられると、まず初期反応が生じます。それが警告反応期。この時期は、体温、血圧の低下や白血球の減少といった身体の抵抗力が低下するショック相がまず起こります。何かストレスなことが起きると、まず誰でもへこみ、弱りますよね。

でも、その後「それでも適応しよう」と反ショック相で身体の抵抗力が高まります。身体がストレッサーに抵抗するための準備を整えていくのです。

ストレッサーが続くと、その後、その抵抗力は正常の時以上に増加し、その状態が維持されます。これが抵抗期です。この抵抗期ではストレッサーに対抗して一定の安定状態になる訳です。

「コロナに負けないでがんばろう!」「Stay Homeで頑張ろう」そんな風にみんなが気を張っていたり、慣れない在宅勤務にも何とか適応しようと頑張っている、外出自粛も守って我慢している。まさに今、日本中の多くの人は多くのストレッサーに対して「抵抗期」にあるように思います。「もうそろそろ我慢も限界が近いな。」と思っている方もいらっしゃるかもしれません。

さらにストレッサーが持続すると、疲憊期(ひはいき)に突入し、再び抵抗力は低下します。ストレス反応が出て、その結果、様々な疾患にかかる可能性が高まります。こうなってしまっては大変です。

では、どのくらいの期間で抵抗期から疲憊期に入るのか?

1~3か月くらいといわれてはいますが、これは個人差も大きく、その方の活動内容によるのではないかと思います。できればコロナがいったん終息するまで、疲憊期に入らず皆さんが過ごせたらいいなと思います。

そのためには、抵抗期に無理をしないことが第一です。ただでさえ、生体はストレス状況に抵抗し適応しつづけています。身体はまあまあ安定してるし思いますが、無理をしていることには変わり在りません。

だから、今、「何となく疲れやすいな」とか「やる気がでないな」と思うのは自然な反応だと思います。反対にこの時期に「今こそ一旗揚げてやろう!」と自分の状態を見ずに無理をし過ぎてしまうと、後でガクッと弱ってしまうかもしれません。もちろん、ものすごくタフな方もいらっしゃるので一概には言えないのですが。

今の時期、それぞれが自分の状態をしっかり見つめることが大事になりますね。

ストレス反応は「以前はそうじゃなかったのに、最近こうだな。」という変化をみることが大事です。ストレス反応はいわば黄色信号ですから、黄色信号を見過ごしていると鬱やストレス性の身体疾患になる可能性があります。ストレス反応が見られたら、意識して自分のケアや休息の時間をとることをお勧めします。

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適度なストレスは人を成長させます。でも、長期にわたる大きなストレスに晒されている私たちは、いつも以上に自分の状態を見ていくことが大事になりますね。

今日のまとめ

・ストレスによる生理変化の3プロセス。疲憊期にがくっと落ちないように、自分の心身の状態をよく見ていくことが大事。

・ストレス反応は黄色信号。スルーせず自分をケアしたり意識的に休息を。




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