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「メタモルフォーゼの縁側」すっごい好きな作品でした

佐久間さんのインスタで知った「メタモルフォーゼの縁側」と言う作品、向井さんがラジオで取り上げてたことにも後押しされ、バイトの後に観に行くことにしました。(note書くまで1週間かかっちゃった)

【作品について】

佐山うらら、17歳。
みんなみたいにキラキラできない女子高生。
唯一の楽しみは、毎日こっそりBL漫画を読むこと。

もうひとりの主人公・市野井雪、75歳。
夫に先立たれ、人生の終わりがちらつく今日この頃。

ある日、ふたりは同じ本屋にいた。
うららはレジでバイト。その目の前に出された一冊のBL漫画。
顔を上げるとそこにいたのは雪だった。

雪はBLの意味さえ知らず、きれいな表紙に惹かれ思わず手に取っただけ。
初めての世界に驚きつつも、男子たちの恋物語にすっかり魅了され、老いた身体にときめきがよみがえる。
続きが読みたい。雪は新刊を求め、再び本屋へ向かうのだった・・・。

こうして出会ったうららと雪。
好きなものを語り合える「友達」ができた。
(後略)
メタモルフォーゼの縁側 公式サイト


登場キャラについて

登場する人たちですが、みんな根がいい人で、観ていて嫌な気持ちになることがありませんでした。BLの趣味を馬鹿にする人もいないし、うららちゃんに嫌なことをしてくる人もいません。

でも嫌なことをしてくる人はいなくても生きづらいっていうことがあって、そこをこの作品は上手く描いているなあと思いました。

実際現実ってそうじゃないですか。周りに根っからの悪人がいるかって考えたらそんなにいないし、でも生きやすい世の中かって言ったらそんなことはないし。

悪役キャラを作ってむりやり作品に波をつけようとしているわけではないので非常に見やすい作品でした。でもだからといってただただ平和な作品かというとそうではなくて、嫌な人が周りにいなくても嫌な気持ちになることはあるしトラブルは起きるんですよね。その塩梅がちょうどよかったです。


ファンタジーとリアリティのバランス

悪役キャラを作って作品に波をつけてるわけではないと前述しましたが、まあ見ていると「そんなに世の中うまくいく?」と思う場面もまああるっちゃあります。BLに対する周りの反応など、現実ではそんな感じになるかなあって思う部分も確かにありました。

でもだからと言ってリアリティがないわけではなくて、でっかいトラブルとかでっかい良いこととか、そういうのがストーリー展開の都合で起こされることは無かったです。
トラブルも良いことも、その規模感はすごくリアルで共感しやすいものでした。手を伸ばせば手の届きそうな範囲内でした。

だからこそ、作品鑑賞後には自分も「好き」に正直になって一歩踏み出せば、なにかちょっと幸せが得られるかもしれないと思うことができました。


【作品の感想】

作品全体としてほんわかとした暖かい雰囲気が溢れています。だけどなんだかほろっときてしまうところもあってなんだか不思議な気持ちになれる映画でした。

あと芦田愛菜さん、あまりに演技がうますぎる。天才ですね...…


自分の「好き」との向き合い方について

自分の「好き」をストレートに表現している姿ってすごく美しいですよね。前回のnoteに書いた「ハケンアニメ」も「好き」を追求する話でしたが、やっぱり人が自分の「好き」に正直に動いている様を見ると感動してしまいます。

ただうららちゃんは最初から「好き」を正直に表現できる人ではありませんでした。BLの本は机の下に隠していたし教室では隠しながら絵を描いています。

それに対して雪さんは初めから「好き」に正直で、BLの魅力をうららちゃんに語っています。うららちゃんは初めはBL好きを隠していましたが、雪さんと打ち解けると共に徐々に自分の「好き」に正直になっていきます。

雪さんと出会うことによる自分の「好き」との向き合い方の変化も、この作品の見どころのひとつでした。


夢を持つことについて

僕自身夢があるわけではないので夢がある人はいいなあと思っていましたが、うららちゃんの姿や言葉を見ていると夢があるってことはそれはそれで大変なんだなあって思いました。

やりたいことがあったとしてもそれをそのまま仕事にするのは難しいし、やりたいことがない人の方が自分との折り合いがつけやすいのかもなって思わされました。
夢を持ってそれに向かって動いている人はそれだけですごい…大尊敬です。


【さいごに】

上映館は少ないですが、遠くまで足を運んで観る価値のある作品だと思います。心がじんわりと暖かくなるとっても良い作品です。

さいごに、この作品をラジオで教えてくれた佐久間さんと向井さん本当にありがとうございます…これからもいっぱい良い作品を教えてください……

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