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「あした死ぬ幸福の王子」は終活者必読の書

こんにちは終活アドバイザーのヤスジンです。

終活
「終」わりある人生を悔いなく生きるための「活」動です。
人生を「終」えるための「活」動ではありません。

「あした死ぬ幸福の王子」という本を読みました。

主人公は医者から余命1ヶ月を宣告されたある国の裕福な王子。
人生に絶望し湖で自殺しようとした彼は、そこである老人と出会います。
その老人は言いました。

「自分の死期を知らされるなんて、おまえはとてつもなく幸福なやつだな」


なぜだ? 死に怯えて生きる人生よりも、死について考えないでいる人生のほうが幸せではないのか?

そう思った王子は老人に問い、老人との対話からハイデガー哲学について学んでいくことになるのでした。

読了して、これは終活者必読の書だと思いました。

私は、終活アドバイザーとして活動を始めてから、
終活で最も大事なのは自分なりの死生観を持つことだと書きました。

王子は老人との対話の中で、ハイデガー哲学を学んでいくと同時に自らの死生観を獲得していきます。

死生観を獲得することによって自身の良心の呼び声が聞こえるようになり、残りの人生をどう生きるべきなのかが見えてくるようになるのです。

まさに終活はこうありたいと思いました。

ハイデガーの名前くらいしか知らなかった私でも内容が理解できるように分かりやすく書かれています。その辺は昔読んだ哲学の本「ソフィーの世界」に通じるものを感じました。


不幸にも死期を事前に知らされていない私達は、自らの死について考える機会を得られないまま今を生きています。

この本はそんな私達に自らの死について考える機会を与えてくれるのです。

それは老人の言うようにとてつもなく幸福なことかもしれませんね。

終活で遺言書をどうしたら良いかといった細かいことを考える前にぜひ読んでもらいたい本です。




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