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建築に込められた想い。時代をこえて受け止めたい

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建築には、それらを作った人の思いが詰まっている。そんな思いを感じることができればと、建築を見に足を運びます。
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2022年12月の記事一覧

朝日を受ける玉名天望館

11月末に今年最後の旅をした。今回は熊本県の玉名市 から北上する旅。玉名市を選んだのは玉名天望館を 見に行くためでもある。この建物は1988年に始まった くまもとアートポリスの事業の一環により1992年に 高崎正治氏の設計で作られた。くまもとアートポリス は今も継続されて、新しい建築がうみ出されている。 玉名天望館は3層で構成されて、地上部は「地の座」 階段を登り周囲の自然とつながる「雲の座」、最頂部 は天を望む「星の座」と名づけられている。頂部には 幸福の象徴のハスの花や

福岡にある中世ヨーロッパのような空間へ

この12月の初旬、ロイヤルチェスター福岡を訪れた。 「中世ヨーロッパの王侯貴族の宮殿を本物により近い 形で再現したい」とのオーナーの要望のもとオープン したという福岡県の大野城市の結婚式場。設計では、 あらゆる文献を調べ図面化し、現地イタリアにおいて 建物のディテール調査・分析を行い、徹底的に本物に こだわり中世の宮殿を忠実に再現したとされている。 ここは、劇場版 ルパンの娘 のロケ地にも ちなみに佐賀のポーセリンパークも同映画のロケ地だ 結婚式がない時、研修会場として

lNTERMEDIAによる建物のデザイン

自転車の旅は自由きままだ。旅の途中に気になるもの があれば止まって、眺めカメラに納める。風景や建物、 サインやアートに植物に、面白いと感じるものすべて。 旅をして旅を見返す程に、興味の方向は変わっていく。 その中でも建物は大きな要素だ。風景になじんだり、 形づくったり、そして季節や時間で、その姿は見え方を 変えていく。旅の途中で出会う建物を見るのも楽しい。 SからNへの旅の途中、umino わ という面白そうな 建物に出会った。三角の建物の形や特徴的なサイン など、一目で

新幹線の駅をめぐる旅

旅のコンパスをSとNへ、佐賀と長崎へやってきた。 今年9月には武雄温泉駅から長崎駅まで、佐賀と長崎 をつなぐ西九州新幹線が開業した。その距離は66km で所要時間は最短で23分と、日本で一番短い新幹線と なる。途中には嬉野温泉駅、新大村駅、諫早駅がある。 有明海から大村湾への自転車旅。道の途中で諫早駅へ。 お城とかもめと桜のかわいいロゴ。 水戸岡鋭治氏によってデザインされたN700S かもめ 西九州新幹線は日本で一番短い路線。武雄温泉から 博多まで新幹線がつながるのは

ミライへのスイッチをONにしよう

大村市に立ち寄ったもう一つの理由は、この図書館を 訪れること。その街と図書館との関係に惹かれている。 旅先での図書館での滞在は、ほんのわずかではあるが、 訪れることで、日々の暮らしの中の図書館という存在 に思いを馳せ、その街をもっと好きになったりもする。 旅先での図書館に、時代と共に変わるデザインを知る。 武雄市図書館には、新しい図書館のカタチがある。 2019年に開館のミライon図書館には 大村市歴史資料館も併設されている。 設計は佐藤総合計画とインターメディアの共

諫早市に新幹線がやってきた

諫早公園の眼鏡橋を後に、北に向かう途中に諫早駅に 立ち寄る。駅東口に今年9月の新幹線の開通にあわせ 開発されたiisa(イーサ)という名の施設がある。こちら は2021年3月より先行し開業している。建物としては、 手前から駅舎と他をつなぐ通路空間、中央がホテルや 店舗の入った施設で、一番奥に分譲マンションの構成。 武雄温泉駅から長崎駅。新しくなった5つの駅。 フルーツバス停も越えてここまでやってきた。 2022年9月に、九州新幹線西九州ルートが開業した。 博多駅から武雄