無名飲食店のinstagramアカウントを1年半で4000フォロワーにした方法[前編]
お店:SOUND BAR HOWL
エリア:渋谷
業態:DJ BAR
席数:30席
まず前談として、私自身はプロのマーケターでもなければ、インスタグラマーでもなくただお店を開業したオーナーというだけで、instagramの運用上アドバンテージになる様な経験といえば唯一、写真を撮るのが割と上手というだけです。そんな私がこの1年半でフォロワー数4000人のアカウントに育てた方法を話していこうと思います。
*先にお伝えしておきますが、多少の広告費は割いています。
当初そもそもinstagramアカウントを作成した理由は、ズバリ「なんとなく」と「おしゃれなお店はみんなやっているから」でした。
安易すぎるし、目的が不明瞭極まりないですね笑
ただ、やるからには店舗アカウントとしてやはり4桁フォロワーはいないと格好がつかない。というなんとなくのイメージだけはあったのでアカウント開設からプレ営業期間(約20日間)を経てグランドオープン日までに目標500フォロワーと設定し、そこから1ヶ月以内で1,000フォロワーを一つの指標にしていました。
よくあるお店のアカウントのはじめ方として、内装工事や準備期間からアカウントを作り、お店ができていく過程を見せていく。
そんなイメージで、物件契約〜内装着手の間にアカウントを作成しました。
一番最初の投稿はスケルトン状態の室内を6分割にし、「Comming soon」的な文字を載せて投稿しました。
初期の投稿ルールは、
1. ストーリーで内装工事の様子や商品開発の様子、研修の様子などを1日一回発信する。
2. 店内の映えるポイントや映える商品ができたらそれをフィード投稿する。
以上2点だけです。
目標設定に対してプレ営業までの1ヶ月間で獲得できたフォロワーは約150人。
これは店舗関係者が個人のアカウントで積極的に発信していて、やっとこの数字という感じでした。
ちょっと目標きついな〜と思い、プレ期間中にご来店いただいた皆様に積極的にフォローしていただける様スタッフへ周知し、案内を強化しました。
また、営業が始まると当店の特性上、毎日DJさんがプレイしに来るのでその発信も各DJさんたちがしやすいようストーリーでスケジュールをアップしたり、実際のプレイの様子をメンションしてアップしたり、ストーリーは比較的自由度高く使っていました。
DJさんたちはやはりそれぞれにコミュニティを持っていらっしゃるので、そこからの拡散力は強く、プレ営業の20日間でなんとかフォロワー数500に達することができました。
(グランドオープン当日のパーティー時+100名でギリギリ達成が真実です笑)
グランドオープンと同時に、初期の内装工事や商品開発の様子を紹介していた投稿をアーカイブし、本格的にお店を紹介していくアカウントとして運用を切り替えました。
本格的な運用をしていくにあたり、最初は写真の明るさと色温度の統一感だけを目安に、お店をオシャレかつカッコよく魅せる投稿をどんどん増やしていきました。
その状態でアカウント開設から半年、オープンから3ヶ月。予定よりも遅くなりましたがやっと1000人が見えてきました。
この頃にはフォロワー数の伸びもかなり落ち着き、店舗で獲得施策(フォローしてくれたらサービスなど)を行ったり試行錯誤していましたが、フォローするに値するアカウントになれていないのでは?という思いもあり再度投稿のルールを見直して更に見栄えのするアカウントを目指すことにしました。
次に決めたルールは以下の通りです。
1. フィードの右の列は店内ハード(内装・家具など)を紹介する
2. 真ん中の列は商品を紹介する
3. 左の列は何かしら人物が入り込むような絵を紹介する(DJ、バーテンダー、スタッフなど)
4. 比較的暖色寄りで統一感が出るように色温度を調整する
以上4点です。
とにかくホームを訪れた方に対して綺麗で魅力的な見え方になる様、縦の統一感を徹底的に気にしてつくりました。
やってみると何が大変かって、3枚1セットとなるためフィードを綺麗に保ちつつ投稿頻度を上げるのがめっちゃしんどい。
正直最初の方に撮り溜めした数十枚を最後に一時期フィード投稿がほぼストップしていました。
ただ、フィード自体はある種HPの様なものでもあるので投稿頻度がそこまで高くなくても問題ない、という考え方もありますので、まぁいいかなと笑
とにかく、このリニューアルをきっかけになんとかオープンから4ヶ月で1000人を達成することができましたが、日々更新していくコンテンツはストーリーのみとなり、毎日営業の様子やDJ紹介など決まった型の投稿がほとんどになっていきます。
正直変わり映えしなくて、投稿のネタも一旦尽きて、1000人行ったし一旦OKかなーなんて思っていました。
実際1000人を超えたくらいから、オーガニックで増えるフォロワーのペースが少し上がり、何もしていなくても1日2~3人前後のペースで伸びていき、秋になる頃(オープンから7ヶ月)にはそろそろ1300人というところまで来ていました。
やっていたことはフィード投稿ほとんどなし、ストーリーのみです。
*この時点ではリールは全く使っていませんでした。
さて、この時期になるとお店の集客も一周した感があり、少し数字も落とし始めたため、改めて認知拡大と集客について考えるタイミングでした。
ここまでの運用には一切の広告費は投下していませんでしたが、試しにinstagarm広告を出してみることにしました。
最初に出した広告は、ストーリー広告。
当店で一番人気のPerfume Gin Tonicが画面提示で50%OFFというものでした。
まさに絵に描いたような広告です笑
1週間の投稿で予算は6000円のみ。本当にお試しでしたね笑
ホームへのアクセスをエンゲージメントとして、結果はというと、
予算:6000円
リーチ数:約5000
アクセス数:127
CPA:47.2円
というなんとも言えない結果になりました。
この広告でフォロワー数の伸びや実際の来店はそこまで体感として得ることはできませんでした。
ただ、この結果がなんとも微妙だったためちょっと色々と研究したくなり、引き続きinstagram広告を利用することを決めました。
決めたルールは
・予算50000円/月
・15日毎に広告を変える
・エンゲージメントはプロフィールアクセスに設定
この3点のみです。
[広告施策]
その1
この頃作成したお店のPVをリール投稿し、それを広告に出しました。
予算:31260円
リーチ数:48761
アクセス数:804
CPA:38.9円
という結果でした。
フォロワーも1日5人くらいは伸びていたかな?という体感はあったので広告効果は少しだけ感じることができました。
その2
商品(ショット3種類)の画像をフィード投稿し、それを広告に出しました。
予算:11910円
リーチ数:11336
アクセス数:137
CPA:86.9円
散々な結果ですね笑
敗因は明らかに写真の魅力が足りなかったと思います。
かけた広告費が少ないのは途中で明らかに効果が薄いと感じたため早期終了しました。
その3
店内の映えスポットを背景にテーブルに映える商品を設置し、その画像をフィード投稿→広告。
予算:25530円
リーチ数:40111
アクセス数:1028
CPA:24.8円
これまでとは明らかに違う結果が出ました。
フォロワーも1日平均で7人アップでした。
映えること、店内の様子をイメージできた点などもよかったのかな?と反芻。
その4
今度は完全に映えを意識して撮ったストーリー画像を広告へ。
予算:26200円
リーチ数:49197
アクセス数:584
CPA:44.9円
前回広告と比較してアクセス数は半分近くまで下がってしまった。
映えればいいってものでもないのかな?そもそもストーリー自体が微妙なのか?
フォロワーの伸びは平均5人/1日。
その5
バーカウンターにワインなどを置き、カウンター全体を見せる画像をフィード投稿→広告。
予算:27100円
リーチ数:31956
アクセス数:833
CPA:32.5円
CPAはベストとまではいかないにしてもリーチ数からのアクセスはなかなかのもの。やはりバーという業態とカウンターのイメージがいい感じに見えたのか。
フォロワーの伸びは平均5人/1日で変わらず。
ここまでアカウント立ち上げ〜1000人まで、初期~中期の広告施策を紹介しましたが何だかんだ言ってこの時点でフォロワー数は2000くらいまでは伸びていました。
これが大体ですが
2021年12月のアカウント開設〜2022年2月オープン〜2022年の年末まで
の計1年間のinstagramの動向です。
かけた広告費の合計は128,000円。
一番いい広告で7人/1日 × 15日 = 105人のフォロワー獲得という感じですね。
何を指標にするかによっていい結果悪い結果は変わると思いますが、2022年の秋頃からはisntagramを見て来店しました。というお客様もちょこちょこ増え始めており、訴求効果は一定数あると実感できました。
次回は2023年に入ってからの施策についてのお話と現時点における僕なりのinstagram運用の最適解をお伝えしようと思います。
皆様の店舗運営に少しでもお役に立てれば。
気になった方は実際のinstagramアカウント@howl_shibuyaもチェックしてみてください。
では、また。
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