4-6-3の美学
学生の頃は野球をやっていて、ポジションは二塁手(セカンド)。中学生の頃は、チームで一番背が高いのに二塁手だったので「大型セカンド」と名を馳せました。
憧れの選手は篠塚和典。利夫から改名しての和典ですが、僕が知っているのは和典になってからです。※あと仁志も好き。
彼の芸術的なバッティングと華麗な二塁守備は、ファンを魅了してやみませんでした。バットコントロールの巧さから首位打者を2回、守ってもゴールデングラブ賞を4回獲得した1980年代の巨人打線の中で、巧打者の名を欲しいままにした名バッター。
そんな篠塚氏だけでnote1本書けるくらい好きなんですが、今回は併殺(ダブルプレー)の美学について書きたいと思います。
ちなみに、併殺は和製英語でGet two(ゲッツー)とも言います。
二塁手の技術が問われる併殺
「4-6-3のダブルプレー!」...実況でもよく聞くフレーズです。
僕が好きなダブルプレーの型は4-6-3....自分が二塁手を経験しているので、4-6-3で何をしなければいけないかを知っているからか、とにかく4-6-3が好き。
二塁手がクルッと体を回転させて、遊撃手へ送球するあの俊敏な動き。時には捕球してからのバックハンドトス。そして、センターへ抜ける打球を獲った時はノールックでのグラブトス...二塁手の技術が問われるのが4-6-3です。
まずは、そんな二塁手の技術が詰まった4-6-3特集をみてください。
プロは当たり前のようにプレーをしていますが、捕球後にただ2塁ベースにむけてボールを投げるだけではなく、遊撃手(ショート)との呼吸が大事です。
4-6-3のダブルプレーはサッカーでいうところのスルーパスと同じ。
遊撃手の動きをみて、どこにボールを投げれば一塁へ投げやすいのか?遊撃手は二塁ベースを踏んでから一塁に投げなければいけないので、遊撃手がどう動いて、どこにボールを投げればいいか、これを瞬時に考えなければいけません。
遊撃手が最も投げやすい場所に絶妙な力加減でボールを渡すわけですが、特に難しいのが二塁ベースに近い位置で捕球した時です。小学生の頃、この加減が分からず苦戦しました。
では、今度は二塁手の捕球からの絶妙な力加減を見てみましょう。
遊撃手の技術も問われる併殺
実は遊撃手の技術も問われるのが4-6-3....ベースを踏んで、ランナーを避ける技術。
「おい!ショート!確実にベース踏んでないだろ!」ってプレーが何度としてあると思いますが、ちゃんと踏んでいるんです。サーっと足を滑らせながら、リズムを合わせて二塁ベースを踏んでいます。そして、絶妙なタイミングでボールを受け取ってから正確なスローイング。
4-6-3は遊撃手も見せ場たっぷりなんですよね。では、遊撃手の動きをみながらもう一度4-6-3特集を見てみましょう。
そして、現在は危険プレーということで、併殺崩しはなくなりましたが、ひと昔前には4-6-3の見どころのひとつが併殺崩しでした。遊撃手が走者をかわしても、殺しにくるわけです。それをうまく交わしながら、一塁へスローするという技術が問われます。
二塁ベースではなく、遊撃手目掛けてのスライディング...それでは、併殺崩しをされた遊撃手・菊池(広島)をご覧ください。
明らかに危険なプレーは私も反対ですが、クロスプレーが少なくなってきて、野球の醍醐味が減っているのは残念です。
年に一度見れるか見れないかの技術
4-6-3の美学を語る上で外せないのが、一、二塁間を破る打球を捕球してからのダブルプレー。
普通は間に合わないので、進塁を防ぐために二塁でアウトにするだけにとどまるんですが、極稀に訪れる感動の日....1分24秒からの4-6-3をご覧ください。
そして、今では観ることができない、西武の鉄板二遊間のゲッツー特集をみて、終わりにしましょう。
野球は三塁手、遊撃手ばかり注目されますが、二塁手はファンタジスタだと思って観戦しています。
おまけ
型破りな4-6-3....。
本来はあの位置に遊撃手はいないので、打者(オルド)対策の特別シフトだったから成功した4-6-3のゴロアウトをご紹介して終わりとしましょう。
2月に入り球春到来...プロ野球開幕まで1ヶ月を切りましたね。今年もプロ野球を楽しんでやろうと思います!
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