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「解像度を上げる」を読んで

思考法と実践のスタイルをほぼ網羅してまとめている本といってもいいかと思います。

ロジカルシンキングを極めた人がデザイン思考アート思考を習得して、ナレッジマネジメントのSECIモデルも取り入れたみたいな、感じですかね。

この本、しばらく手元に置いて習得に取り組んでみようと思います。巻末付録の型一覧を見返すだけでも羅針盤になりそうです。

人それぞれで、行動パターンや思考のクセがあると思いますので、この本のどこにに刺さる箇所があるのかは異なってくるかもしれませんが、かならずどこかのパートにとうならされるんじゃないかと思います。

データ重視の頭でっかちタイプの人には行動することの意義に気づきがあるかもしれません。キャリアを構築していく上でゼネラリストであるべきか、何か一つをきわめて行くべきかといったことで悩まれている場合も、本書がヒントを与えてくれるでしょう。

解像度とは

最近、ビジネスの現場で「解像度」っていう言葉を使う人がでてきたな、と思っていた矢先にこの本と出合いました。

解像度とは、物事への理解度や、物事を表現する時の精細さ、思考への明晰さを示す言葉として用いられています。

解像度の高さは何によって4つの視点、すなわち、「深さ」「広さ」「構造」「時間」によって構成されています。

深さ

深さ」とは、原因や要因、方法を具体的に掘り下げることです。「なぜ」を繰り返し十分な深さまで掘り下げよ、という話は昔からありますが、本書では具体的に7段階以上掘り下げよ、としています。

掘り下げる方法として、内化(読む、聞く)と外化(書く、話す)を繰り返すことが必要です。

広さ

広さ」とは、考慮する原因や要因、アプローチの多様性を確保することです。

視野を広げるためには、そもそもの前提を疑ってゼロから考えるゼロベース思考が必要です。また、視座を変えてみる(視座を高くしたり、相手の視座になってみる)、実際に体験する(「百聞百見は一験にしかず」)、人と話すと視野を広げることができます。

構造

「構造」とは、「深さ」、「広さ」の視点で見えてきた要素を、意味のある形で分類し、要素間の関係性やそれぞれの相対的な重要性を理解することです。

この時に、必要なのはフレームワークを使った切り口です。MECE(もれなく、ダブりなく)に分けるように工夫します。また、このときにビジュアル化(絵を描く)ことで関係性が明瞭になり効果的です(例:刑事ドラマの捜査本部のホワイトボード)。

時間

時間」とは、経時変化や因果関係、物事のプロセスや流れをとらえることです。

変化に着目すること、毎月の売上の変化など時間の多淫に注意しながら追うことで、将来予測ができるようになります。また、プロセスやステップ(例:カスタマージャーニー)を見ることでどの点に力をかけるべきかが見えてきます。

解像度を上げるために

解像度を上げるために重要なことは3つあります。1、行動すること、2、粘り強く取り組むこと、3、型を意識することです。

行動する

どれだけ思考能力を高めても、情報が間違っていれば、解像度は上がりません。行動することで得られた経験によって、さらに実感を伴った思考ができるようになります。

粘り強く取り組む

とことん情報を集めて、徹底的に思考して、行動しまくることで、はじめて良いアイデアというのは生まれます。

「型」を意識する

行動するには、効率的な方法やベストプラクティスがあります。まずは、最初の半年間だけでも型を意識して愚直に実践し続けてみることで上達も早まります。

まとめ

最初に書いたように課題への考え方、取り組み方について網羅されている本だと思います。せっかく出会った本ですし、しっかりと習得できるように何度も見返して取り組んでみたいと思います。

ぜひ、興味ある方は手に取ってみてください。

最後までお読みいただき有難うございます。


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