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パーソナリティとブランドの関係について〜マーケティング・マネジメント第16版を読む

マーケティング・マネジメント(16版)第3章の消費者特性の個人的要因の中のパーソナリティについて考えます。

こちらの記事からのつづきになります。

パーソナリティとは、人間の際立った心理学的特徴であり、環境刺激に対してほぼ一貫した永続的な反応を示す。

消費者は、実際の自己概念と合致するブランド・パーソナリティを備えたブランドを選択します。

自己概念は、自分の思っている理想の自分と他社から見た自分の2つの基準があります。

自分が周囲にどう思われているかに敏感な人は、その消費状況に適合するパーソナリティを有するブランドを選択する傾向にあるそうです。

ただ、他者から見られた概念というのは状況に応じて異なります。

学校・会社の(友達や同僚から見た)自分と、自宅(家族から見た)自分とはまったく違うイメージを持たれていると自覚している人も多いと思います。

人の基本的な特性はパズルの一部にしかすぎない

ソロモン消費者行動論より

ブランド・パーソナリティとは、”製品やサービスを人間であるかのように見立てて与える特性のこと”です。

ブランド・パーソナリティに対する人々の感情は「ブランド・エクイティ(ブランド資産)」の一部となります。

ただし、ブランド・パーソナリティはいったん構築されても人の感情によってすぐに変化します。

世代によっても見方は異なりますよね。ベビーブーマーからみたアップル・ソニーとz世代からみたこれらのブランドの性格は全く異なることは容易に想像できます。

また、強すぎるブランド・パーソナリティが仇になることもあります。

アメリカの「アバクロ」がその例です。

アバクロといえば、セクシー、排他的、エリートのようなイメージで2000年代前半くらいまで世界的にも注目されたブランドでした。

その後、人種差別的な雇用や商品展開によって大バッシングを受けてブランドイメージは大きくダメージを受けました。

現在は、これまでのイメージを刷新して、中性的なブランド・パーソナリティを構築しているようですが、かつてのような強いブランドとはいえなくなりました。

netflixでアバクロのドキュメンタリーがあるようですね。

まとめ

今回は、個人のパーソナリティがブランドの選択の要素となり、ブランドそのものがパーソナリティを持つブランドパーソナリティについて説明しました。
ブランドパーソナリテイは人と一緒で常に移ろいます。環境変化にも注意してブランドを育てましょう。

最後までお読みいただき有難うございます。

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