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士業経営の落とし穴【みんなハマる】 第2話 ビジョン②

ビジョンの続きです。

ビジョンの体系は
コアバリュー
パーパス
ミッション
ということだそうです(再掲 ジムコリンズ:ビジョナリーカンパニーZERO)。

コアバリューは絶対的な価値観というところまでお話ししました。
当社では「所訓・改善の前提・仕事の姿勢」といわれるもの。
これは、私たちはどんな人間でいたいかということでしょう。

この軸は、たとえば価値観として「与える人」かそうでない人か、あるいは人の苦しみを救済したい人かそうでない人か、差別や貧困という見えない問題に取り組める想像力のある人かそうでない人か、という感じで、その人の無意識下の態度といういわば「思想・哲学よりも前」に踏み込むことになります。
会社は人に価値観を強制することはできないので、やはり生まれや育ちが大事になってくるわけです。これをあとで学ばせることはなかなかできません。
正しい人に仲間として残ってもらう。
そういう採用と試用期間の活動が大事になってきます。

パーパスは何かというと組織の存在理由です。
人が集団を作るのは、より効果的にモノを生産して他者の需要を満たし、他から対価を受けて自分の需要も満たすのが目的ですが、存在理由があればより困難な取り組みにも耐えることができます。
未来の姿は普通見えませんが、それをフィクションとし脳内でシェアし、大きな苦難を乗り切るという人間ならではのやり方です。

このパーパスという軸により、価値観が一緒の人達であれば、シェア可能な未来像の解像度があがるのでより一層一体感が増すというもの。存在理由に関する軸を一にすればこれほどつよい運命共同体はないです。

ミッションは、宗教活動でいうところの個別具体的布教活動と同義です。どこどこのエリアで信者は何人作るとか、ですね。未来の姿である自分の信じる神の国を世界に拡げ、人類を救済するというパーパスでも、まず最初はどこか具体的なエリアになるでしょう。

このミッションという軸は、奇跡に近いことが起きるために必要になります。絶対に起こらないことではないが普通はほぼ起こらないこと、これが起きたときに人は自分と帰属組織への絶対的な信頼と忠誠を誓います。普通無理なことでも勇気、信念をもつというコツを掴めば発生させられる。
経営とはそういうちょっとミステリアス、摩訶不思議な要素があります。

これら3つの軸をもってビジョンを描くということが経営の根幹になるということです。

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