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士業経営の落とし穴【みんなハマる】 第237話 資産承継士業養成講座「優れたビジネスパーソン(商人)とは」

<優れたビジネスパーソン(商人”あきんど”)とは>

荻野:ビジネスパーソン、江戸時代の言葉でいえば「商人(あきんど)」の定義を確認しましょう。
商人(あきんど)の定義とは、何だと思いますか?

S井:商人の定義ですか…。ものを売る人です。

荻野:そうですね。

N村:ものを売ってお金を稼ぐ人です。

荻野:お金を稼ぐ人とは、どのようなときに、ものが売れるのでしょうか?

S井:相手が必要としているものを、用意できたときです。

荻野:そうだね!本当にその通りだと思います。要らないものは買わないので、お金を出しません。
ビジネスパーソンになるためには、人の「欠乏」を考えなければなりません。
人は欠乏感を持っている時、「不快」となり、その満たされない状態を充足する行動を取る本能があります。不快は高等生物の最も原始的な感情です。
人の不快の情報を収集、分析し、快への解決策を提供しているのが商人です。商人は他者の不快の情報を収集する人です。そう聞くと、どんな感じがしますか?

N村:なんとなくマイナスなイメージです。

荻野:こうやって書くと、マイナスなイメージだよね(笑)。普通はそのようなバイアスがかかりますが、商人は不平・不満・愚痴・悪口・泣き言・弱音・鬱・怒り・恐れ・焦り・悲しみが、大の好物です。そこに商機、自己の存在理由があると捉えます。不快な人がすべてお客さんになると考えれば、人のネガティブな発信は宝の山に見えます。どうしたら解決できるかを提案することに、喜びを感じてしまうのです。
 さらに、「普通」の商人が、「優れた」ビジネスパーソンになるためには、それが「たまたまではなく、続けられること」が必要になります。なぜならば「継続的」に行うことで、「修正・改良」することが可能になるからです。一回だけ成功しても、マグレであり、それだけは優れたビジネスパーソンとはいえません。その価値の提供を継続することが優れたビジネスパーソンです。
そして、優れたビジネスパーソンになる前提として、“人の欠乏を充足する行動が自分の快である”という意識(マインドセット)が必要になります。
ちなみにマインドセットは目に見えません。意識的に行動(事業組織であればビジョンといわれる価値観・存在理由・戦略をテキスト化したものの唱和、その内容の実践)を繰り返し、無意識下に埋め込んでしまうことがマインドセットには必要です。
このマインドセットにより「人の欠乏を充足する活動の目的は、単なるお金儲けではなく、自己が心地良いからだ。生き甲斐である。」ということになり、その結果として、「ついでに」目に見える対価を受け取るのです。
“人の欠乏を充足する活動の目的は、活動そのものが自己の快だからである”ということについて、どう感じますか?

S井:少し変態です(笑)。

荻野:変態だよね(笑)。スタートラインは「自己」の「快」であり、自分の喜びのために他人の欠乏を充足するということです。これについて、どう思いますか?

N村:普通、そんなことを思う人は、少なそうです…。

つづく

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