見出し画像

Lordi / The Masterbeast from The Moon(1981)

総合評価 ★★★★☆

1981年作、当時流行っていたプログレハード、エレクトリックライトオーケストラやアランパーソンズプロジェクト、ジャーニーやトト的な雰囲気もありつつちょっとエルトンジョン感もある。まだメタルが市場を席巻する前、キーボードやシンセによるオーケストレーションの再現、映画音楽的なきちんと作曲された楽曲とハードロックの融合を果たしている感じが当時の時代を思わせる。メロディラインこそ共通のフックがあるが、また前のアルバムからガラッと音楽性が変わっていて、才能の幅を感じさせる。スタイルが変わっても同じメロディセンスが通底しているのがエルトンジョン的に感じる理由なのかもしれない。隠れたプログレハードの良作。


01 SCG Minus 5: Transmission Request ★★★

いつもの寸劇、無線みたいなやり取り。

02 Moonbeast ★★★★☆

ドラマティックなオープニング、ちょっとホラー映画音楽的。またガラッと音楽性が変わっている。かなり長いイントロを経てバンドとボーカルが入ってくる。アリスクーパーやオジー 的な、ショック、オカルトロックな曲でスタートするが途中でプログレ的に展開する。

03 Celestial Serpents ★★★★☆

ああ、確かにプログレハード感があるな、初期のプログレだった頃のジャーニーとか。なぜかちょっと初期エルトンジョンも思い出す。マッドマンアクロスザ ウォーターとかの頃。ピアノが響くからか。ボストンみたいなギター。

04 Hurricane Of The Slain ★★★★☆

ピアノとボーカルでスタートするバラード。メロディが印象的な曲。

05 Spear Of The Romans ★★★★☆

けっこうオーケストラを使っている。エレクトリックライトオーケストラにも近いな。サバトン的なシンガロングなコーラス。

06 Bells Of The Netherworld ★★★★☆

B面へ、80年代的なシンセのイントロ。ファンタジックな雰囲気。途中からテンポアップする。

07 Transmission Reply ★★★☆

映画音楽的なインタールード。

08 Church Of Succubus ★★★★☆

前の曲から続いている。バンドが入ってきたらハードロック映画音楽に。ややコズミックなキーボード。けっこうな大曲でじっくり展開する。途中、少し時代を先取りしたようなファンクメタルなパートが。いや、ディスコの名残なのか。間に短いドラムソロ。キングダイアモンドみたいなスクリーム。映画音楽的なオーケストレーション。

09 Soliloquy ★★★

続いて寸劇。

10 Robots Alive! ★★★★★

7からずっと続いている。組曲的。分かりやすいリフだがコード進行がひねくれている。サビがボコーダー、80年代的! アランパーソンズプロジェクトか! 組曲のクライマックス。

11 Yoh-Haee-Von ★★★☆

曲が変わる、抒情的なバラードインストの小曲。1964-2020の人に捧げられている。1981年の作品なのに。未来予知か。

12 Transmission On Repeat ★★★

また寸劇。どうやらきちんと物語があるようで歌詞カードにはあらすじが書いてある。アメコミ的な物語。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?