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Domi & JD Beck @ Blue Note Tokyo 2023.5.10

ブルーノート東京でDomi & JD Beckを観てきました。初ブルーノート。去年はCotton ClubでOKIを観て、今年になってビルボードライブでEzra Collectiveを観て、ついにブルーノートへ。東京の3大オシャレ系ライブハウス(?)を制覇しました。

ブルーノート入口

いい空間。ちょっと興味があって調べてみたらコットンクラブとブルーノート東京はどちらも同じ運営会社(ブルーノートジャパン)なんですね。ビルボードライブ東京だけは阪神電鉄グループの阪神コンテンツ運営。面白いのは、もともとブルーノートを日本に持ってきたのは阪神なんですね。ブルーノート大阪が最初。ただ、最初は大阪でジャズ限定のライブハウスはうまくいかなかった。そこで阪神はブルーノートからビルボードライブにブランド変更する。ブルーノートは独自の法人として日本で活動するようになった。コットンクラブ、ブルーノート、ビルボードライブはもともと同根なんですね。

阪神がなぜライブハウスを? というところは、ライバルの阪急グループが宝塚を持っているから、ということもあったそう。ビルボードライブ東京のこけら落とし(スティーリーダン公演)の時に知人が関わっていて、そういえば「電鉄会社がやってるライブハウスだぜ」みたいな話を聞いた記憶が蘇りました。

今日のライブはDomi & JD Beck。このアーティスト写真で観ると女性二人組みたいにも見えるんですが、左が女性(Domi)で右は男性(JD Beck)。アーティストビジュアルからJDは中性的な感じなのかなと思っていましたが動いているのを観ると普通の成人男性。長髪で整った顔立ちしていると写真によって中性的に見えるだけなんですね。

Domiは2000年フランス生まれの23歳、JD Beckは2003年アメリカ生まれの20歳。二人とも神童と呼ばれ、幼いころから演奏動画がYouTubeや各種演奏会で話題になっていたとのこと。Domiはバークリー卒、JDは10歳からプロとして活動。2018年に初めてNAMMショー(世界最大の楽器見本市)で出会い、その後エリカ・バドゥの誕生日コンサートで共演。そこからタッグを組んで活動をはじめ、2022年にデビューアルバム「Not Tight」をリリースします。その間にハービー・ハンコック、アンダーソン・パークやサンダーキャット、フライング・ロータス、ルイス・コール、ザ・ルーツなどと共演。中でも2020年のAdult Swim Festivalでアリアナ・グランデ、サンダーキャットとプレイした「Them Changes」や、ブルーノ・マーズ&アンダーソン・パークによるシルク・ソニックのシングル「Skate」を共作したことは話題を呼びました。2003年のコーチェラフェスにも出演。ここではゲストにマック・デマルコ、サンダーキャットが登場。

今回のライブはゲストはなく2人のみ。ドラマーのJD BeckとキーボードのDomi。ときどき二人ともボーカル。Domiは2段重ねでキーボードを弾き、左手がベースライン、右手がコードとメロディ、という構成。なので、出音的には「ベースとピアノとドラム」みたいな構成に近い感覚です。

実際にライブを聞くとけっこうジャズロック的。ドラムが予想よりしっかりたたくんですよね。パワフル、というわけではありませんが軽くもない。洗練されているのだけれど、ちょっと70年代ロック的なバタバタ感があります。初期フランクザッパ(マザーズ)を連想したり。ジャズというより「ジャズロック」だと個人的に感じました。考えてみたらベース、ドラム、キーボードって構成的にEL&P(エマーソンレイクアンドパーマー)と同じだし。

音源より迫力がある、スリリングで盛り上がるライブ。音楽の熱量が身体に沁みる感じ。いい夜でした。

それでは良いミュージックライフを。

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