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Jake Shimabukuro / Jake & Friends(2021、ハワイ@US)

おススメ度 ★★★★☆

日系ハワイ人のウクレレ奏者、ジェイクシマブクロの15作目(になるのかな)のアルバム。エフェクターを用いてウクレレの枠にとどまらない、一般的な「ウクレレ」からは外れた、いわゆる「ロックギターのインスト」に近い曲を奏でるアーティストですがやはり楽器特性からくるどこか親しみやすい、かわいらしい音像が特徴。聞いていて楽しいし寛げるんですよね。ハワイ音楽は独特のさわやかさと透明感があり魅力的です。

最近のハワイのミュージシャンはレゲエ(アイランドレゲエ)の影響が強いアーティストが多いですが、ジェイクはそこまでレゲエの影響は感じません。それよりはウクレレをロックギターの奏法で弾いているという印象。本作はさまざまなゲストボーカルを迎え、ビートルズカバーなども取り入れた娯楽作。全体的にはくつろいで聞けるアルバムですが、ところどころに耳を惹く緊迫感があるインストもありそこまでイージーリスニングでもない、いいバランスです。Alvin Lee(Ten Years Afterのギターボーカル)作の7.「On The Road To Freedam」は13分にわたる熱演でハイライト。ゲストのウォーレン・ヘインズ(ガヴァメントミュールの創設者でありオールマンブラザーズバンドのメンバー)との掛け合いも白熱しています。

ただ、全体で71分とかなり長尺なのでちょっと弛緩する場面もあります。ビートルズナンバーが3曲あるのがちょっと多すぎな気も。今回はゲストとカバー曲を楽しむという企画盤のようなので仕方ないですが、オリジナルの「名曲!」感のあるメイン曲がないのも惜しいところ。そのあたりを踏まえて☆減しましたがハワイ音楽好き、爽やかな音楽好きにはおススメしたいアルバム。心地よいので個人的にはけっこう流しています。集中して聴くより流して聞くのが心地よいアルバム。

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