タイ東北地方(イサーン)の旅がオモシロい
タイ内務省の発表によると、2022年の時点でタイ王国の人口は6609万人。
日本の人口に比べ半数ほどですが、県数は30県ほど多く、77県(76県1都)で構成されています。
エリアによって地方が分けられ、タイ政府観光庁が発表している各地方は以下のようになっています。
タイ中部、タイ東部、タイ南部、タイ東北部、タイ北部。
タイ政府観光庁のサイトにはタイ西部という地方は存在していません。
ほんとうに「タイ西部」という地方は存在していないのか。
Google検索してみると、カンチャナブリー県やラチャブリー県などをタイ西部と表記しているサイトもありました。
しかしながらこの辺りを「タイ西部」と設定してしまうには、ちょっと無理があるような気がするんですね。
なぜかといえば、これらの県は「タイ北部」の真下にあるからです。
北部の直下にあるなら中部じゃなきゃいけません。
なんて書いちゃっておりますが、あくまでもこれは僕の個人的な感想ですので、参考にとどめておくのがよろしいかと思います。
イサーンの人たちは人懐っこくてノリがいい!
僕はこれまで、タイの地方では2022年に東北部(イサーン)、2023年に南部、2024年1月から2月にかけて北部を、それぞれの地方を全県旅しました。
2022年の東北地方の旅は、コロナがまだ終焉していない時期だったうえ、人生で初めてクラウドファンディングに挑んだ旅だったので、風景や思い出が僕の心の中に鮮烈に残っています。
タイ東北地方の通称は「イサーン」。
全20県で構成され、ラオスやカンボジアの国境に接している県もあれば、「イサーンの玄関口」といわれるナコーンラーチャシマー県はバンコクから車で3〜4時間ほどの県もあります。
これら20県を2ヶ月で一気に周ったので、日々イサーン漬けでございました。
そのような旅をした僕が、イサーン地方の魅力をざっくりではありますが、本記事で取り上げようと思います。
まず、タイ全土を周った僕がいま改めてイサーンを思い出すと、人々の「ノリの良さ」がずば抜けている。
カメラを向けたらピースサイン、ルークトゥンやモーラムといったイサーンの伝統音楽が聞こえると誰かが踊り出し、それが伝播してみんな踊り出す。
小さな子どもまで踊り出している姿を見ると、イサーンの人たちにはこういったノリがDNAに刻み込まれているんじゃないだろうか。
つい先日YouTubeで公開したイサーン地方ローイエット県でのロケット祭りでも、彼らのノリの良さを痛感することになります。
1日目のパレードでは朝からビールを飲みながら、踊る踊る!
2日目のロケット祭り本番では、どこかのおじさんが僕を捕まえ、会場に点在している自分の友達やら知人を紹介しまくっていくという、人懐っこさとノリの良さを遺憾なく発揮してくれた一幕がありました。
このときちょうど、現地からライブ配信をしていたので気になる方はご覧あれ!
イサーン地方はイサーン料理だけではない
タイ東北地方での「食」といえば、当然ながらイサーン料理が筆頭に挙げられますが、それだけじゃありません。
あまり知られていませんが、メコン川流域の県、特にナコーンパノム県でよく見かけるのがベトナム料理店です。
ベトナム料理店が多い理由のひとつが、フランス占領時代に、迫害を逃れようとしたベトナム人がタイへ移住したことが挙げられます。
地図で確認すれば分かりやすいのですが、ナコーンパノム県はタイ国内でベトナムともっとも近い距離にある県であるため、ベトナムから移住しやすかったのが大きな要因でしょう。
あまり知られていませんがベトナムの革命家ホーチミンもタイへ亡命した時期があります。
1928年から1930年の2年間で、ナコーンパノム県にはその頃にホーチミンが住んでいた家が「ホーチミンの家」として残存しています。
ベトナム料理の他に、カオピアックも挙げておきたい料理の一つです。
バンコクでは「クイジャップユアン」と呼ばれる麺料理で、麺にタピオカ粉を混ぜることにより独特の食感を持たせています。
ラオスにも同じ料理があるのですが、元々はベトナムの麺料理バインカンが由来だと思います。
パンチの効いた本場イサーン料理があり、香草たっぷりのベトナム料理もある。
メコン流域のイサーン地方は、僕にとっては、「食の楽園」のようなエリアです。
メコン川の魅力に取り憑かれ
人々の気質や食のほかに、僕がもうひとつ特筆したいイサーンの魅力はメコン川。
チベット高原を源流とし、中国の雲南省、ミャンマー、ラオス、タイ、カンボジア、ベトナムと、およそ4200 kmにわたって流れる東南アジアで最長の河川です。
イサーン地方でメコン川に面しているのは、ウボンラーチャターニー、アムナートチャルーン、ムックダーハーン、ナコーンパノム、ブンカーン、ノンカーイ、ルーイの7県。
これらの県で滞在したときに眺めたメコン川の景色は、いまだ心に焼きついて忘れられません。
川そのものが国境で、メコンを挟んだ向こうは異郷が広がり、そこに住む彼らの声や音楽が聴こえてくる。
島国で生まれ育った僕にとって不思議な異国情緒を強く感じられる場所ですし、再訪したい地方でもあります。
2025年に予定している旅企画
「タイ東北地方全県の旅」に出たのが2021年12月ですので、あれから3年が経とうとしています。
改めてイサーンをがっつり旅してみたいと思うようになった僕は、2025年に壮大なイサーンの旅をしてやろうと画策中!
構想がしっかりと固まれば、旅企画の内容は数ヶ月後に発表いたしますが、僕が運営している「タイ王国研究所」ではすでにお知らせしてます。
本記事のここから先では、2021年12月に出発しイサーン地方全県を回ったときに撮影した写真の数々です。
なつかしい写真を引っ張り出してきました(笑)
▶︎noteメンバーシップ「西尾康晴 タイ王国研究所」
▶︎【8/11開催】西尾と行く「世界一高い仏塔&激うま火山エビ蒸し焼きツアー」やります
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