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竜に必要なもの見せた福永選手の第1打席【中日ドラゴンズ・19日練習試合】

19日に行われたドラゴンズ対キューバの練習試合。試合は3対2でキューバが勝ちましたが、ドラゴンズにとっては勝敗以上に実りある試合になったと感じました。

昨日の投稿では、先発の鈴木博志投手と新人の山浅龍之介捕手を取り上げましたが、記録以上に光った選手が他にもいました。

5回の守備から出場した新人の福永裕基選手(日本新薬)です。即戦力野手として期待される26歳のルーキーが、最高の打撃を見せました。

無死二塁のチャンスで

1点リードされた6回裏。先頭の田中幹也選手が安打で出塁、盗塁を決めて無死二塁のチャンス。ここで打席に立っていたのが福永選手でした。

チームとしてはまず同点に追いつきたいところ。福永選手は前日の練習試合(日本ハム戦)で本塁打を放っており、この場面も長打が期待されました。

しかし、2ボールから追い込まれ、三振がちらつきます。ここは二塁走者を進めるため、進塁打も選択肢にでてくる場面。福永選手がどのような打撃を見せるのか、試合の行方を左右しかねない場面での打撃に注目が集まります。

チームのために進塁打

2ボール2ストライクからの5球目。相手投手は内角に直球を選択しました。進塁打を打たせたくない配球でしょう。

ここで、福永選手の打撃が光りました。捕手のミットに白球が吸い込まれる直前でバットをだし、一塁ベンチ方向へファール。なんとかカットし、簡単に打ち取られることはありませんでした。

この時、福永選手は進塁打を打つため、明らかに一・二塁間へ打球を転がそうとしていました。前日の試合で本塁打を打っているにも関わらず、チームのために進塁打を遂行しようとしていました。

追い込まれた時点でベンチから進塁打のサインが出た可能性もありますが、厳しい内角の球をカットし、投手に食らいつく姿はドラゴンズにとって大きな収穫だと考えました。

逆転に大きく貢献

続く6球目。外へ逃げるスライダーを引っかけた福永選手は、三塁へのボテボテのゴロ。懸命に走り抜け、無死一・三塁とチャンスを拡大することに成功しました。

結果はボテボテの三塁内野安打ですが、この安打がでるまでの過程が非常に良かった福永選手。大振りすることなく、チームのために右方向へ打球を転がそうとする姿は、まさに即戦力として期待できる選手だと感じました。

その後、押しだし四球などで2点を奪い、一時逆転に成功したドラゴンズ。勝利には結びつきませんでしたが、非常に価値のある打席でした。

今季の竜に必要な打撃

今季のドラゴンズに必要な打撃は、この日福永選手が見せたような打撃ではないでしょうか。

大量得点は容易に望めず、昨年はチャンスを作りながらも生かしきれない試合が続きました。しかし、進塁打記録に残らない走塁がチャンスを広げ、得点できるチャンスをさらに演出することが、相手にも脅威を与えると考えています。

この日、高橋周平選手がスタメン出場するなど、徐々に主力選手が登場してきています。その中で、福永選手が見せた打撃はドラゴンズの明るい光になります。

【参考サイト】


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