大人になっているのかなあ

昨日今日で、大学時代の友人達に会いに、2年半ぶりに静岡の街へ行った。僕にとって、静岡の街は大学4年間と、社会人になって最初の2年半、合わせて6年半という長い時間を過ごした土地だ。2年半前に、転職をきっかけに上京で静岡を離れてからは、大学時代の友人達と会う機会が減ってしまった。さらに、最近は、コロナの流行もあり、会いに行きたくても、なかなか行けないという状況であった。しばらく会わない間に、ある者は彼女と同棲し始めたり、ある者は結婚したり。自分も、コロナのタイミングで同棲を始めたので、みんな会わない間に、確実に大人の道を歩んでいる。そんな友人達と会えることを僕は、すごく楽しみにしていた。

僕らは、静岡駅で待ち合わせをして、予約していた1軒目のお店へ向かった。学生の頃は、お酒を飲みにいく時の最初のお店は、安いチェーン店でスタートするというのが、デフォルトだったのに、この日に予約していたのは、洒落た雰囲気の、肉巻き野菜のお店とのこと。ポテトと唐揚げさえあれば満足だったのに、肉を野菜にわざわざ巻いて食べるなんて、なんか変わってしまったんだなと僕は勝手に感慨深い気持ちになっていた。久しぶりに顔を合わせた僕らは、駅からお店へ向かう間、ぎこちない会話をしていたのだが、お酒が入ったら、みんな大学生の頃のようにはしゃいでいた。話している話題こそ、「今の時代は男も家事をしなきゃ」とか、「結婚した時に名前変えるの大変だよね」みたいな、ちょっと大人な話をしていたのだけど、グラスコップ3杯分のハイボールが注がれているデカイジョッキを片手に、たまに軽く下ネタを挟みんでいる姿を見ると、まあそう簡単に人は変われないよねと悟ってしまうのだった。最初のお店での時間があっという間に過ぎ、僕らは当たり前のように2次会に行くぞと街中に再び繰り出した。キャッチのお兄さんと、飲食店やらえっちなお店やらの明かりがキラキラした街を歩きながら、次のお店どこに行こうかとグダり、結局、カラオケだー！となる感じ。そうそう、これが最近足りてなかったんだよねーと、ワイワイしているみんなを横目に自分はしみじみ。

カラオケでは、大学時代によく聴いていた曲を熱唱して、こんな恥ずかしい歌詞の歌を昔聴いてたんだなと思った。そりゃあ、大学卒業して5年も経てば、音楽の趣味も変わるのかもしれない。あと、体力。学生の頃は、朝までカラオケなんて、日常茶飯事だったのに、今は絶対に無理だ。4~5時間くらい歌ったら、もう満足。終電に乗って、この日は、結婚した友人夫婦の家に泊まらせてもらった。

彼らの家に向かう電車の中で、初めて、お家にお邪魔させてもらうのに、こんなヘベレケ状態で向かっていいのか、しかも、自分は、この2人に何も結婚祝いあげてないじゃんという重大なミスに気づいてしまった。彼らの家にあがらせてもらったときに、新しい家電とか食器があると、これはもしかして結婚祝いか？と勘繰ってしまい、家にあるものについては何も触れることができなかった。せめてものお礼にと、東京駅で良い感じのポテチがあったので買ったのだが、そんな800円ぽっちで1泊させてもらおうなんて、図々しいにも程があるだろ俺。すごい恥ずかしい気持ちで、「これ今日の感謝の気持ちです」とポテチをあげた。朝起きた時に、2人がポテチをうまいうまいと食っていた。今回は2人が優しかったからよかったけども、形だけじゃなくて、ちゃんと大人になろうぜ自分と、戒めるのであった。