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本当にヤバいの?バランスシートで見る日本の財政状況

よくメディアなどを見ていると「国の借金が過去最大になった!」「このままだと日本は財政破綻してしまう!」などと叫ばれています。

それは本当なのでしょうか?

今回は高橋洋一さんの『日本はこれからどうするべきか?』で学んだ内容を元に、アウトプットも兼ねて書いていきます!

日本の財務状況

みなさんはバランスシート(貸借対照表)というものをご存知でしょうか?

バランスシートとは、企業などの財務状況を分かりやすく記載したものです。

(ちなみに自分は元々、商業高校に通っていて、日商簿記3級持ってます!)

実は財務省も国のバランスシートを公表していて、財務省のホームページから閲覧することができます。

財務省バランスシート
財務省ホームページより)

これを見ると、2021年3月末時点での資産合計は約720兆円で、負債が約1375兆円であり、その差額は約655兆円です。

つまり、日本の借金は1300兆円を超えていますが、資産を差し引いた純債務は約655兆円にとどまるということです!

また、資産総額が720兆円もあるのは、先進国の中でも日本はトップクラスで、中身を見ても換金可能な金融資産の割合が高いのです!

つまり、もし日本が財政危機に陥ったらこの金融資産を売ればいいのです!

さらに、655兆円という純負債額は日本のGDPとだいたい同じ金額なので、日本がしっかりと経済活動を行っていれば、相殺できる金額です!

しかも民間企業と違って政府は徴税権を持っているため、確実に毎年の収入が確保できるのです!

日本銀行の財務状況

日本政府は日本銀行という連結子会社を持っています!

「政府と日本銀行は別もの」という主張がありますが、政府による日銀への出資比率は55%のため、どう見ても子会社です。

また経済学では、中央銀行と政府は一体のものとして考えるのが常識だそうです。

(簿記でも、連結会計ってあったなぁ。めっちゃ苦戦した!)

そのため、日本政府の連結子会社である日銀の財務状況を見る必要があります。

実は、日銀のバランスシートも日銀のホームページから閲覧できます!

日本銀行のバランスシート
日本銀行のホームページより)

2021年3月末時点でのバランスシートを見てみると、資産は約714兆円で負債は約710兆円でした。

しかし負債の中身を見ると、発行銀行券の約116兆円と当座預金の約522兆円がめっちゃ多い。

発行銀行券とは日銀が発行した紙幣のことで、当座預金とは民間金融機関の日銀当座預金のことです。

どちらも無利子で、さらに返済しなくても良いのだそう!

つまり、実質的な負債ではないということ!

そうなると、日銀の負債額は約72兆円となり、そこから差し引いた638兆円の資産がそのまま政府の資産として加わる!

すると、政府の純負債額の約655兆円が、日銀の資産である638兆円を加えると、2020年度の日本の借金は約17兆円ということになるのです!

日本の純負債額が約17兆円ということを見れば、日本が財政破綻しないことが明らかです!

そのため、日本は借金まみれで財政破綻寸前だというのは全くのデマだということです!


最後まで読んでいただきありがとうございました!

なお、今回参考にさせていただいた本を下記の参考に載せておきます。
財政問題以外にも、様々な社会課題について書かれている素晴らしい本なので、よければお読みください!

参考

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