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国語をなぜ勉強するの?と子どもに聞かれたらこう答える

インターネットの体験授業で一番はじめに勉強する話が実はこれです。

国語を勉強する理由について、1分間ぜひ一緒に考えてみましょう。


「友達と仲良くなるため。」
「他の教科にも役立つから。」
「コミュニケーションをとるために必要だから。」
「作文を書くときや本を読むときに勉強していないとできないから。」
「社会に出た時、仕事でえ必要になる。」
「学校で勉強しなければいけないから。」

などなど。

いいですね。全て正解です。
いつも体験授業では、十人十色、たくさんの意見が出てきます。

ここで、これらの理由をまとめて考えると以下2つになると私は思っています。

1.「自分の考えたことを相手に正確に伝え、また理解してもらうため。」
2.「相手の考えたことを自分が正確に聞き、また理解するため。」

例えば、1つ目の「自分の考えたことを相手に正確に伝え、また理解してもらうため。」であれば、

お子さんでこんなことないですか?

子ども
「お母さん、怪我した。」


「本当に?どしたの??」

子ども
「学校で。」


「どこ怪我したの?見せてごらん」

子ども
「見せて? もう大丈夫だと思う。」


「大丈夫じゃないでしょ?早く!!」


子ども
「えっ?怪我したの僕じゃないよ?○○くんだよ?


「あっ、そうなの?」

これに近いこと、日頃の生活でありませんか?

「○○ちゃんの言いたいこと結局なんなの?」

と言われる場合は要注意です。

また、「相手が何言いたいのかよくわからない」

これもそうです。

自分と相手の理解に違いが出てくるのは、伝え方、読み取り方が人によって違うからです。

アルバイト先の道を聞いた時の電話

例えばこんなことがありました。実際に私が体験した話です。

以前アルバイトの面接に行ったときこんなことがありました。
私が経理のアルバイトをするのにある会社の面接に行ったのですが、会社の近くまで行って場所が分からなくなりました。

そして、求人広告に掲載されていた電話番号に電話をして、会社までの道筋を電話で確認したところこんなやりとりをすることになりました。
(当時はスマートフォンもなく、携帯電話が普及して間もない時期でした。)

私とその企業の受付の方とのやり取りです。


「えーっと、近くに○○という看板がありますがそのすぐ前です。」

受付
「すみません。その○○という看板はどこにありますか?」

受付
「えーっとですね。XXという会社は知っていますか?」


「いいえ。XXという会社は存じませんが。」

「えっーとですね。少しお待ちください。」

結局、他の人に代わってもらって5分ほどかかって、ようやくその目的の会社に着くことが出来ました。

もちろん、地図があれば一目で分かったのでしょうが、地図もなかったので電話の受付の方の説明に頼るしかありませんでした。

しかし、電話に出た受付の方の説明が的を射たものでなかったので、会社に到着するのに時間がかかってしまったという話です。

これがもし、

「国語の勉強していて、物事を筋道立てて説明できるように訓練されていれば、もっと違った説明になったかもしれない。」

と考えた出来事でした。

普段の生活でも国語力は欠かすことができない

生活する上でも、「相手の言いたいこと正確に理解し、そして、自分の言いたいこと正確に伝える。」ということが本当に大切なのです。 

そして、こう考えていくと、「漢字を勉強すること」や「ことわざを覚えること」、「文法を覚えること」も、全て「相手の言いたいこと正確に理解し、自分の伝えたいこと正確に伝えるため」にほかなりません。

1文字で意味や受け取り方が変わる

私は生徒たちにはこのことをメールや普段の会話の例で教えています。

例えばメール。最近では、「絵文字」「顔文字」があるのでかなり助かっています。
例えば、メールで

「どうしてそんなこと言ったの?」

という言葉だけでは、相手のニュアンスまでが伝わりにくいですね。
この言葉は、相手がどんな気持ちでいったのかわかりません。しかし、

「どうしてそんなこと言ったの?(/_;。)」

「どうしてそんなこと言ったの?(ー_ーメ) 」

と表すと、少しでも相手に対して受け取った気持ちが伝わりやすくなります(笑)。

最初の言葉は受け取った本人が

「悲しい気持ちになっている」

ことを表しているとわかりますし、あとの言葉は受け取った本人が

「怒った気持ちになっている」

ことを表しています。

このように、「絵文字言葉」を知っていると相手に対して
自分の気持ちもより正確に伝えることが出来ます。

同様に、これを漢字で表すとこんな感じでしょうか?

「どうしてそんなこと言ったの?(涙)」

「どうしてそんなこと言ったの?(怒)」

でしょうか?こうやって、言葉を覚えていくことで自分の伝えたいことを伝えやすくなります。

また、

「漢字は、1語でも意味を伝えられる記号ですので覚えてください」

ということを言ったりもしています。

こうやって言葉を覚えていくと、より自分の気持ちを相手に伝えやすくなります。

国語をしっかりと学ぶことで、社会でより「豊か」に生きていくことができます。

勉強する意味が分かると勉強の質が変わる

「とりあえず学校でやらないといけないから勉強する。」
よりも
「なぜ勉強するのかを理解しながら勉強する。」
方が勉強の質が変わってきます。

例えば、やる気だと、

「とりあえずやる」
→義務なので、あまり楽しくない

「理解しながら勉強している。」
→「あーだからこれをするのか」と興味が湧く

私が授業でこの「国語をなぜ勉強するのか?」について、話をすると意外と生徒さんに大きく変化が見られることがあります。

例えば、お母さんから、
「授業終わった後、小学校の娘が主語と述語を意識するようになった。」
「息子がどうやって解いたか説明してくれるようになった。」
「自分で解き直していた。」
などなど。
私も指導してよかったと感じる瞬間の一つです。

また、質でも変わっていきます。

「とりあえずやる」
→闇雲にとくので、何をどこまでやればいいのか分からず曖昧、
そのため結果も出にくい

「理解しながら勉強している。」
→「自分でどうしたらいいか考えるようになる。そのため1時間あたりの身につく学習量も増える。

授業や添削指導でも、どうしたら身につくかを考えている生徒さんは、自分で図を書いてきたり、復習に時間をかけるようになります。
また、こうした生徒さんは成績がみるみる上がっていきます。

最初に何のために勉強するのか理解していくと勉強の仕方も変わっていくので一緒に考えると面白いかもしれません。

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