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読書履歴#24_私も絶対悲観主義

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8月9日〜8月18日
文字数:3,800

はじめに(所感)

最近全くnoteの更新ができていなかった・・・
それなりに書き溜めているので、また発信していきます。

これぞ「究極の自己研鑽本」というのがこの本への印象です。
逆・タイムマシン経営論など経営戦略の権威というイメージを著者に対して持っていたので、冒頭からなかなか衝撃的(笑劇的?)でした。

私も悲観主義だと確信しましたが、ここまで明確に悲観主義のポリシーを明文化してもらうと、改めて自分の軸というものを定めることができました。

悲観主義か否かを決めるのは「他人への嫉妬を抱く」か、「他人を尊敬するか」に分かれると思います。

私自身は20歳になるまでは、他人への嫉妬を抱くタイプで、自分より優れた人がいると「負けたくない」と考えるタイプでした。
地元の大分県という狭い世界しか知らず、調子に乗っていました。

ところが大学で初めて県外に出ると、自分より優れた人だらけで勝ち目もない人ばかりと出会いました。
自分は大したことないな!と自覚することができ、そのときから人を尊敬することに決めました。

そうするとコミュニケーションがものすごく楽になったのを今でも覚えています。
「私なんか・・・」という謙虚な気持ちは一見自信がない人のように思いますが、相手をリスペクトして意見を交換すれば、相手も自分のことをちゃんとリスペクトしてくれます。

そこにこの悲観主義が掛け合わされば、きっと人生楽しくて楽になると思います。

第1章 絶対悲観主義

・ジェームズボンドの余裕綽々に憧れて出力八割作戦を実施するも、重大な難点として「うまくいかない」
・仕事では出力八割作戦は通用しなかったので、絶対悲観主義に行き着く
絶対悲観主義とは「そもそもうまくやろうとすることが間違い」と考える
あるゆることはうまくいかないという前提を持ち、「うまくいかないだろうな」と構えて「ちょっとやってみるか」これが絶対悲観主義の思考と行動
・絶対悲観主義は仕事に取り掛かるリードタイムが短くなる。どうせうまくいかないと思っているので気楽に取り掛かることができる

絶対悲観主義
ISBN978-4-06-528932-7
P13〜P26

第2章 幸福の条件

・アメリカのハーズバーグの二要因理論は古典的なモチベーション理論で、人間の幸福や満足を促進する「動機付け要因」と不幸や不満足を少なくする「衛生要因」が独立する関係にあると考えている
・独立しているので満足の反対にあるのは不満足ではなく、「没満足」という満足がない状態と考える
動機付け要因は、人に信頼されること、仕事に意義を感じれることなどで、大きくすればするほど職務満足は高まる
衛生要因は給料や勤務条件、対人関係などがあたる
昇給や昇進は衛生要因として不満足を減らすだけで、満足を高めるわけではない。給料をあげても本当の満足にはならない
人は幸福になる=不幸を解消すると考えがちだな、不幸を潰せば幸せになるわけではない

・人は幸福に対する構えで微分派と積分派に分かれる
+微分派:直前と直後の変化の大きさに幸せを感じるタイプ(昇進、評価が上がるなど)
+積分派:これまで経験した大小の幸せを累積した総量に幸せを感じるタイプ

ブランドは振り返った時にそこにあるもので、毎日の商売の積み重ねで段々と信用が形成され、気がつくとその総体がブランド
・ある一時的な顧客認知の大きさではなく顧客の中に積もり積もった価値の総体がブランド
ブランドほど強力な資産はない。ブランドは強力な商売が結果として強いブランドとなる、この因果関係こそが本筋
・ブランディングはKPI設定でき、予算も組め、効果測定もできる。ただしお客の心はコントロールできない

幸せを知るには不幸になる条件を考えると「嫉妬」と「他律性」がある
他律性は人から幸せだと思われていることが幸せだと思い込むこと
幸福は主観的であり、自分の頭と心で自分の価値基準を内省し、それを自分の言葉で獲得したら幸福。これが自分にとっての幸せと自分で言語化できていることが大切

絶対悲観主義
ISBN978-4-06-528932-7
P27〜P48

第3章 健康と平和

・絶対悲観主義でも「疾病(ミクロ)」と「戦争(マクロ)」の二大問題は気のせいでは済まされない

絶対悲観主義
ISBN978-4-06-528932-7
P49〜P 65

第4章 お金と時間

・健康と平和の二大基盤に続いて、人間にとっての二大資源であるお金と時間について考える
お金の3つの大きな特徴
①一元的な量である
・一つの物差しで記述し認識できる
②汎用的交換性
・交換手段として汎用性が高い
・交換性が高いがゆえにあらゆるものが紐づいてしまう
③貯蔵性
・いつまでも置いておける

時間はお金と違って、調達コストなく全員に平等に与えられる、また見えないという特徴もある

絶対悲観主義
ISBN978-4-06-528932-7
P66〜P89

第5章 自己認識

・思考様式にアウトサイドインとインサイドアウトがある
・環境動向や今後の見通しをできる限り知っておいてその上で良いものを選択することをアウトサイドイン(マーケットイン)
・これではないか?という直感が先にあってその後で外部に目を向けることをインサイドアウト(プロダクトアウト)
・自分の経験と頭で自己認識を深めていく
日々の経験の全てが自己認識の材料を提供している
・自己認識に近道もなく、回り道もない。お客様とのラリーの中で自己認識を深めて行くプロセスが重要

絶対悲観主義
ISBN978-4-06-528932-7
P90〜P98

第6章 チーム力

・組織とは「ある構造を持って安定的に存在する集団であり、ある種のシステム」
・組織には設計者がおり、部門を機能で分けるのか、製品別に分けるのか、どのような分業体系を構築するのか、どのように権限移譲するのかなどシステムを設計している
・チームとは「組織の部分集合でチームという単位が実際に日々の仕事を動かしている、いわば現場」
・チームは「互いの相互依存関係を理解し合っている人間の集団」であり、規模の上限がある
マネジメントによって設計されるシステムの性能が組織力、現場の相互作用の中から湧き上がってくるのがチーム力
かつては組織力の方が重要視されたが、いまはチーム力が問われる時代
・映画「大脱走」「十二人の怒れる男」には優れたチームを描く物語がある

絶対悲観主義
ISBN978-4-06-528932-7
P99〜P113

第7章 友達

・友達とは偶然性、反利害性、超経済性という条件を備えた人間関係
・小学校のクラスや大学のゼミは偶然集まった人で構成され、経済的利害はない
・社会に出ると仕事が忙しかったり偶然性の条件を満たす出会いは格段に減る
・明確な目的を持って意図的に人脈作りする人がいるが、これは定義から友達とは言えない

絶対悲観主義
ISBN978-4-06-528932-7
P114〜P126

第9章 なりとふり

・マッチングアプリを利用した出会いが増えているが、不動産だって実際住んでみないと分からない事が多いので、人間同士はなお相性が重要
なりとふりこそ人間を人間たらしめていると言え、有り体に言えば品
品の良さとは「欲望に対する速度が遅い」こと
・欲望に対する速度が遅いは時間軸に注目した上品さの定義で、空間軸で見ると潔さがある
潔さは、捨てることはきっぱり諦め、執着しない人

絶対悲観主義
ISBN978-4-06-528932-7
P143〜P156

第10章 リモートワーク

・インターネット以前のアナログの時代と比べて、桁違いのオンラインメディアが情報を発信しており、その結果人々の文章を書く能力が著しく劣化した
・コピペして文章をサクッと書くようになり、読み手もじっくり読む機会は減る
・スマホの限られた面積で隙間時間に読む(見る)文章で書き手は文章を練り上げようとしないし、読み手もそれを求めないという悪循環で文章の質が下がっている
・これと同じようにリモートワークが進むことでコミュニケーション能力が劣化していく可能性がある
スキルのデフレとセンスのインフレは中長期的に続くメガトレンドと言える
・リモートワークの最大の意味は「自分の仕事を再考すること」で、リモートによって何が変わり何が変わらないのかを考えてみると良い

絶対悲観主義
ISBN978-4-06-528932-7
P157〜P170

第11章 失敗

失敗学の権威である畑村洋太郎さんによると、人は失敗直後に正しい対応をとることはできない
失敗して、大きなショックやダメージを受けたときは本来回復に向けて動くエネルギーが漏れてしまい、この状態でじたばたしても正しい判断や行動はできず、回復どころか間違った行動に出てしまう
・回復力(レジリエンス)は自然に備わっている力なので、失敗直後のエネルギーが抜けるタイミングでなく、エネルギーが戻ってくるのをひたすら待つのが最善の策
・とにかくエネルギーが抜けている時にはなんでもいいから気晴らしする
・失敗すると「こうしておけば良かった」と必ず後悔に苛まれるが、そんなことを考えてもキリがない

絶対悲観主義
ISBN978-4-06-528932-7
P171〜P181

第12章 痺れる名言

・本質的、実用的、短いの3条件を満たす言葉が名言として記憶の中に生き続ける

絶対悲観主義
ISBN978-4-06-528932-7
P182〜P197


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