葬儀代金はなぜ高いのか?
こんにちは やすです。
私は現在、関西の葬儀社で中間管理職として在籍しております。
皆様は葬儀代金と聞いてどのような印象を持たれますか?
ほとんどの人は「高い」というイメージを持たれているのではないでしょうか?
一般的にお葬式を執り行うと総計で100万~200万程かかるようです。この中には返礼品や会葬者に振る舞う料理も含まれています。確かに数字だけ見ると高そうです。
また最近は家族葬や親族葬と言われる小さなお葬式が増えてきました。近親者のみで執り行う葬儀のため、返礼品や食事の数も減るので多少は安くなります。総計で70万~100万くらいでしょうか。
ところでこの数字って本当に高いのでしょうか?
私の記事ではビジネスの話題を中心に発信しております。今回は葬儀業界についてビジネスの観点からお話しさせていただきます。
どんな業界なの?
まず葬儀業界はサービス業に当たります。サービス業とは直接お客様にサービスや価値を提供し、対価をいただく業種です。
このサービスには感動や満足度のような「形のないもの」まで含まれます。
葬儀業界で言うなら心温まるおもてなしや空間作りがこれに該当します。
遺族の想いを形にするお手伝いをするお仕事・・・それが葬儀業界です。
どんな産業なの?
そして葬儀業界は労働集約型産業という産業に分類されます。労働集約型産業とは「生産要素に占める資本の割合が低く、人間の労働力に頼る割合が大きい産業」のことです。
要は他の業界より人件費が高いってことです。葬儀会館に行くとサービススタッフや司会進行役がいます。裏方には給仕や事務員など、葬儀にはたくさんの人がかかっています。
ほとんどの葬儀社は人件費関係はコースプランに組み込まれている印象です。でもこのお金って見えないですよね。
これが葬儀代金が高いと言われる要因の一つです。
会館の固定費・維持費
ほとんどの葬儀社は葬儀会館を持っています。
葬儀会館を持つということは空間を提供するということです。その空間の維持には当然固定費と維持費がかかります。
また葬儀会館を持つと修繕やメンテナンスが必要になってきます。そこで空間を利用いただいたお客様から費用をご負担いただくようになります。
コースに組み込まれている葬儀社と、会館使用料として料金が発生する葬儀社があります。どちらにしても、この費用も見えにくいです。
これが葬儀代金が高いと言われるもう一つの要因です。
労働集約型産業は基本的に高い!?
労働集約型産業は人件費がかかる分基本的に高いです。しかし消費者が納得していれば高くありません。何言ってるのか分からないと思うので解説します(笑)
まず労働集約型産業には他にどのような業種があるでしょうか?
【他の労働集約型産業】
・飲食店 ・美容院 ・ホテル ・結婚式場 ・介護施設etc
ここで皆様に馴染みのある飲食店で解説します。
※居酒屋に行ったと仮定しましょう。
・シーザーサラダ 780円
これ、高いですか?
家で同じ金額でシーザーサラダ作ったら倍の量は作れます。でも皆様「普通」と感じるのではないでしょうか。なぜでしょうか?
それは居酒屋の「空間にお金を払う」という認識があるからです。恐らく原価は250円~300円程で、後は消費者に見えないお金です。
この見えないお金の中にはテナント料、人件費、光熱費などが入っています。そして最後にちょっとだけ残ったものが利益となります。
このように労働集約型産業は、一つの商品に付加価値やサービスをつけ対価をいただくのです。日頃馴染みのない商品ばかりですが、葬儀業界も原理は同じです。
故人を偲ぶために満足のいく空間を作り、スタッフが最高のおもてなしをする。それが葬儀業界です。(ちょっと高めだけど)
最後に
いかがだったでしょうか。
今回はビジネスの観点から「葬儀業界は業種・産業として費用が割高になる傾向にある」ということをお伝えしました。
これは葬儀会館を利用するに当たっての土台の知識だと思って下さい。
次回は、葬儀のアレコレと私の思いを書かせていただこうと考えております。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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