記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
見出し画像

劇団四季「オペラ座の怪人」横浜公演 @KAAT神奈川芸術劇場 2024.4.27 昼公演

劇団四季「オペラ座の怪人」横浜公演が2024.4.23に開幕。
開幕後の初の週末である27日(土)に、早速、観てきました!

オペラ座の怪人は、もう、飽きるほどリピートしてます笑
劇団四季版を最初に観たのが1994年。
その他、ブロードウェイで多分3回、ウエストエンドでも2回。
映画も、25周年記念も。
でも飽きるどころか、作品の持つメッセージの奥深さと楽曲や舞台美術に
観る度に心を打たれています。

今回の横浜公演も、想像以上に素晴らしかったです。
チケットさえ取れれば、キャストが変わったタイミングでまた観たいです。

以下、今回の感動ポイントをいくつか。
※ネタバレ注意:今後真っ新な気持ちで鑑賞したいというかたはご注意ください。

感動ポイント その1 
ファントム役の清水大星さんが素晴らしすぎる

清水大星さんは、おそらく初めて観た俳優さんですが、
歌唱力が抜群すぎて驚きました。
低音から高音まで豊かな声量で、安定感半端なかったです。

ファントム像としては、未成年の猟奇殺人犯的な感じで、
言うことだけは一人前だけれど、すぐにキレてしまう少年のよう。
でも、本当は人一倍愛情に飢えているだけで、決してキレたいわけではない。
この満たされない感情の持って行きどころがわからず終始イラついている。
だから「この人なら殺人も厭わないだろうな」と思えて説得力がありました。

ラストのファントムの住処にて、クリスティーヌに「選べ!」と絶叫したり、
「クリスティーヌ、I Love You」のタメが絶妙な長さなところとか最高。

完全に個人的感想ですが、高井さん以来、遂に納得のいくファントム出現。
しかも、どことなく山口祐一郎を彷彿とさせるような、させないような(?)

感動ポイント その2
オーケストラ生演奏だから素晴らしい

オケの生演奏が素晴らしいのは、その演奏そのものの迫力もさることながら、
音楽が演技にピッタリと寄り添えるからこそ生まれる表現、ではないでしょうか。
オペラ座の怪人は、指揮者も登場人物の1人であるわけで、
生オケの存在がより重要な演目であるといえます。

支配人のオフィスのシーンでは、敢えてゆったりしたテンポに設定したと思われ、
それによって各人の思惑が入り乱れる様子がより鮮明に浮き上がっていました。
「The Point of No Return」では、更にテンポが揺らされていて、
最初は一言一句噛み締めるように→中盤から後半は畳み掛けるように歌うことで
ファントムの心情が更に沁みてくるように感じます。

先に”ファントムの「クリスティーヌ、I Love You」のタメが絶妙”と書きましたが、
これもオケがファントムと一緒に粘ることが出来るからこそであって、
言葉では伝えることのできない複雑な心情を観客に伝えてくれていたと思います。
このシーン、忘れられません。

感動ポイント その3
メグ・ジリーの秋本みな子さんと、マダム・ジリーで再会

自分が最初に観た時、メグ・ジリーにキャスティングされていたのが
秋本みな子さんでした。
当時発売されていたサントラ盤でも、実際の舞台で一番多く観たのも
みな子さんのメグだったので、僕の中では「メグ=みな子さん」という図式が
完全に出来上がっていました。

秋本みな子さんといえば、当時の劇団四季が上演する演目には
主演級の役で必ず出演されていたので、多くの舞台を拝見させていただきました。
そのみな子さんを、彼女の代表作といっても過言ではないこの作品で、
しかもメグの母親であるマダム・ジリー役で再会できたのが嬉しかったです。
元気はつらつとした女の子役というイメージのみな子さんが、
ミステリアスな大人の女性へ役の幅を広げられていることにも感動しました。

冒頭のオークションのシーン。
マダム・ジリーもオークションに参加していますが、
この人は実は年齢を重ねたメグではないか?という説があり、僕もそう思います。
そのため、みな子さんマダム・ジリーがオークションに参加しているのを観て、
「年齢を重ねたメグが目の前に現れた!」というのをリアルに体感した次第です。
・・・と、マニアックな感想、失礼しました。

その他雑感

ラウル役の宇都宮千織さんも素晴らしかったです。
そしてファントムとラウルのインパクトが強すぎたためか、
彼らに比べるとクリスティーヌの存在感が薄くて、
”クリスティーヌが2人の男性の間で揺れ動く”というのではなく、
”2人の男性がクリスティーヌを奪い合う”という構図になっていた感があります。
これがちょっと物足りなかったかな。

アフター観劇

劇場の場所柄、徒歩圏内の横浜中華街へ直行。


連休初日の土曜日とあって、かなり賑わってました。
コロナからやっと日常が取り戻せましたかね?

一緒に観た友人らと感想を語らうところまで含めて、
楽しいひとときでした。


劇団四季 オペラ座の怪人 横浜公演
KAAT神奈川芸術劇場
2024年4月27日(土)昼公演

オペラ座の怪人 清水大星
クリスティーヌ・ダーエ 藤原遥香
ラウル・シャニュイ子爵 宇都宮千織
カルロッタ・ジュティチェルリ 河村彩
メグ・ジリー 松尾優
マダム・ジリー 秋本みな子
ムッシュー・アンドレ 増田守人
ムッシュー・フィルマン 佐藤圭一
ウバルド・ピアンジ 山口泰伸
ムッシュー・レイエ 日浦眞炬
ムッシュー・ルフェーブル 青羽剛
ジョゼフ・ブケー 田辺容
オーケストラ指揮 濱本広洋

この記事が参加している募集

おすすめミュージカル

おすすめミュージカル

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?