人生を変えるハワイのカフナの哲学。

古代ハワイには「カフナ」という職業があった。今も存在しているようなので、あった、ではなく、ある、と表現したほうが適切かも知れない。
カフナとはさまざまな分野で特殊能力をマスターした専門家であり、主に神官、医者、職人などを意味していた。ハワイの伝統的社会にとってはとても重要な役割を担う人たちだった。
長い歴史を持つカフナの哲学は、世界でもっとも古く、深い、スピリチュアルなハワイ文化の一部だと伝えられている。「カフナ」という言葉の元は「秘密を保持する者」という意味であり、「フナ＝特殊能力＝秘密」を有する専門家ということである。彼らが有する哲学全体は、私たちが宇宙と協力して自分の現実を創造するという考えに基づいている。

フナの哲学をマスターすることは、意識的に自分の現実を創造することができることである、と考えられており、これは現在の「引き寄せの法則」を自在に操ることができるということと同じことを意味している。

カフナ哲学の第一人者であるキング博士は、あなたが望むものを顕在化させるために、フナの７つの哲学として説明している。以下にその７つを紹介しようと思う。

第１のフナの哲学：あなたの世界は、あなたがそれが真実だ、と思うものでできている
あなたがやることはすべて、個人的なあなたの現実体験に影響を与え、文字通りあなたの周りの世界を形成しているものである。もしあなたが恐怖と疑いの人生を送っているならば、あなたは恐怖と疑いの現実を作り出していることになる。
逆に、あなたの信念と感情が喜びと好奇心にフォーカスしている場合は、あなたの世界は実に肯定的で喜びにあふれ満足のいく結果が顕現されているはずである。

第２のフナの哲学：限界はない
本当の意味での境界線はどこにもない。自分と自分の身体の間にも、他人との間にも、自分と宇宙の間にも、実は境界線などどこにもないのである。
私たちは私たちを取り巻く世界を分けて考えているが、エネルギーの性質上、私たちはすべて相互に繋がっており、すべてがひとつになっているという、ある種の感覚がある。あなたがこの考えを受け入れ、思考や感情を通して望むものを顕在化することは、今あなたが考えている以上に、つまりあなた個人の出来事という考えをはるかに越えて、多くの意味を持つようになるはずである。

第３のフナの哲学：エネルギーはあなたが注意を向けた方向に流れる
あなたはエネルギーを動かす信じられないほどの力を持っているというのを認識しているだろうか。あなたがエネルギー（思考や感情）をどこに向けるかには注意が必要だ。ネガティブな思考や感情にフォーカスしていると、気持ちの良い現実があまり生まれないだけでなく、非常に早いスピードでそれが現実化してしまうこともある。
逆に、自分をワクワクさせたり、気持ちよくさせてくれたりするものにエネルギーを向けることができれば、あなたの思考や感情に大きな力を貸してくれるはずである。

第４のフナの哲学：すべては今にある
今を生きること（そして今と完全に繋がること）が、素晴らしい存在を生み出すための最高最善の方法である。
過去に起きたことがどうであれ、過去と現在を切り離し、過去にとらわれないことが大切である。また未来に悪いことが起こるかもしれないという幻想に惑わされないことも大切だ。
すべては今という瞬間に存在している。理想の未来を設計することを妨げ制限している信念を手放して今すぐ行動を起こすことが大切である。

第５のフナの哲学：愛することは幸せになることである
宇宙のすべては愛のためにある。愛が私たちに力を与え、支えてくれていると感じなくても、私たちは愛のために存在しているのだ。
フナの哲学では、愛こそが幸せを生み出すものだと伝えている。愛を育成し、愛に注意を払うことにより、劇的にあなたが望むものを顕在化し、同時にあなたの能力を高めることができ、より高い波動であなたが生きることができるのである。

第６のフナの哲学：すべての愛は自分の内側から湧き出す
愛を見つけるために外部に目を向ける必要はない。あなたは一切の外的な助けを借りずに、そのパワーを充分にチャネリングすることができる力をすでに持っている。あなたは宇宙と繋がっているアクティブなチャネルであり、あなたがこの真実に気づくのが早ければ早いほど、あなたはそのパワーを最大限に活用することができるのである。

第７のフナの哲学：効果は「あなたにとっての真実」のガイドである
フナの哲学では、絶対的で客観的な真理は存在しないと仮定している。真実は主観的で相対的なものだ。真実というものは自分にとって効果的でなければならないし、都合の良いものでなければならないものだ。
このフナの知恵の重要な部分は、どのような流派、信念体系、哲学からの引用であっても、あなたにとって効果のあるものを自由に採用すべきだということである。誰が何と言おうと、効果的なものこそが、あなたにとっての真実、なのである。

また古代ハワイのシャーマンはエネルギーを呼び起こすためにフナのシンボルというものを使っていた。一連の写本の中から発見されたものが36個あったと言われているが、その中のひとつを紹介しよう。

伝説によると、このフナのシンボルはエネルギーと光を放射し、「幸福」と「豊かさ」を創り出すのに役立つと伝えられている。
シンボルの円は無条件の愛を表し、放射する線は神の力を示している。このシンボルは、それがどんな場所だろうと、誰が見ようと、祝福の源になると言われている。

またフナの哲学では、ホアノ（種を作る）と呼ばれるビジュアライゼーション（視覚化）の技法を使うこともあると言われているが、その原理は、引き寄せの法則ですでに実践されているものと非常によく似ている。
カフナが引き寄せの法則のテクニックに影響を与えただけでなく、問題解決や現実化のための意識の再プログラミングのテクニックの源であると考えられている。
あなたが望む人生の美しいイメージを描きながら、望むものを鮮明に視覚化し、それが現実化した時にどんなふうに感じるかをリアルに実感すると現実化はスムーズだろう、というものである。

このように古代からハワイのカフナが知恵として伝えていた７つの哲学、シンボル、そしてビジュアライゼーションの秘法は、現在の引き寄せの法則や成功哲学と非常に酷似しているものである。
数百年も前からハワイではカフナたちがこの知恵を使い、ハワイの文化、哲学として継承してきたのである。
ハワイがスピリチュアルと言われる所以はこういうところにも表現されているのだ。