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後輩たちへの手紙②相手に任せてみよう

前半からのつづき

23年5月31日の手紙(後半)

今回働くヒントとしてお伝えしたいのが「相手に任せてみよう」です。
前回のお手紙に対する感想で「先輩と業務中・業務外でどんな距離感をとっていいかアドバイスがほしい!」というコメントをいただきました(ありがとうございます…!)。
働くことと誰かと関わることはセットだし、先輩や上司とよい関係になれるようにどうにかしたいと考えるのは自然なことだと思います。でも関係性はふたりでつくるもの。

社会人2年目のときにはじめてコーチングを勉強したんですが、そこで「相手は鏡」という言葉に出会いました。
コミュニケーションにおいて、相手は自分をうつす鏡だという言葉です。自分の目にうつる相手の状態は、実は自分の状態の表れかもしれないですね。
また、相手に対して起こってしまう自分の状態や反応は、相手の状態の表れかもしれない。

相手と一緒にいる自分が緊張しているときは、相手も緊張しているのかも。何を話したらいいんだろう・どんな距離感が心地いいんだろう、と迷うときは相手も同じことで迷っているかもしれないです。
こういうとき、ジタバタしたりあれこれアプローチしてみても、なんか思うようにならない…ってことが多いように思います。
だから思い切って相手にゆだねてみる。ジタバタしないでゆったりリラックス。そして相手に次の展開を任せてみる。
流れは一緒につくるものだから、自分だけでどうにかしない。どんなふうにこの人と関係性がつくられていくだろう?と眺めるような気持ちで構えてみる。
相手を信頼していれば、おかしなことにはなかなかならないもんです。

今、バーカウンターに立つ中で相手に任せる大切さを感じることも多いです。
初めて会う、バックグラウンドも仕事も素性もよく分からない人と店でふたりきりになることもあるけれど、根拠なく相手を信じてみる。
懐かしい人と再会したときのような気持ちで、1杯のウイスキーを丁寧にサーブしてみる。
…ね?悪いこと起こらないだろうなーって思うでしょう。そうなんだよなあ。

明日からのキャリアもよき航海でありますよう。
Bon Voyage!


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