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後輩たちへの手紙③アウトプットは自分の分身

大学3年生の就活を伴走する1年間のゼミを運営しています。
ゼミを通じて、学生から社会人への大きなステージチェンジを一緒に過ごした卒業生へ向けた、お手紙の記録です。

23年7月3日の手紙(前半)

面談期間が終わって※、ゼミが再開しました。メンバーは履歴書作成を進めています。
※ゼミではメンバーが集まって行うワークショップだけでなく、私との1on1を交えて進めています。

履歴書、なつかし…!って感じでしょうか。
私も過去何度か履歴書を書いてきましたが、自分の強みや自己PR、それに趣味などプライベートなことも書くのは新卒就活のときだけなんですよね。特殊…
転職活動するときの履歴書は住所と経歴を書くだけのもので、「職務経歴書」が自分についてアピールする材料になります。

「職務経歴書」は自分が何をしてきたか・どのように貢献できたのか・実際に自分が主体になって出せた結果を書くもので、事実ベースで自分の軌跡を説明する書類です。
転職するか否かは別として、自分の市場価値を確かめるという意味で定期的に職務経歴書を書いてみることをオススメしたい。客観的に自分について認識できますよ。
…そしてここで書けることがないうちは、会社は辞めない方がいいかもしれないです。

履歴書や職務経歴書に限らず企画書や報告書、メールや会議資料に至るまで「アウトプットは自分自身の分身」です。
「自分自身」を表現するものとして、どれくらいこだわって書いてますか?
一人の社会人として信頼を得る方法はいろいろあると思いますが、そのひとつがアウトプット一つひとつに対して自分の分身としてこだわるという方法かもしれません。
例えば…
簡単なことなら、誤字脱字がないかを必ずチェックしてから提出する、みたいなこと。基本的なことですが…
…でもね、誤字脱字を「ちょっとくらい間違っていても意味は通じるだろう」と綿密にチェックしない人のアウトプットは「それなり」なのでやっぱり正確さが求められる仕事を振るのは躊躇しちゃう。

どんな言葉を選ぶかも、重要です。宛名ひとつとっても「八十 様」って書かれるのと「八十さま」「やそさん」だとずいぶん印象が違う。
特に社内の人とか親しい間柄の人に対して伝えるときこそ、自分の選ぶ言葉がどんな印象・影響を与えているのか?に意識を向けたいですね。

会社員時代、広報部の人と毎日のようにやり取りする時期があったんですが、彼のメールが秀逸なんです…!アウトプットの重要性については、彼から相当学ばせてもらいました。
何が秀逸かって、お互い忙しいんでメールは短いんですけど、その短文の中にちゃんとねぎらいとかポジティブなメッセージが含まれてるんですよね。
私がしょっちゅう仕事で成果を出していた…とか、そういうことじゃないんです。とにかく彼は当たり前にできてることへの「ありがとう」や小さな「Good job!」を伝えてくれる人だったんです。
「ちゃんと共有してくれてありがとう」とか「送ったメールを確認してくれてサンキュ」とか、そんな程度のこと。
…でも彼からのメールにはそういう言葉があると思っているので、メールを開くのがいつも楽しみだった。
そして、やっぱり「この人のためにがんばろう」と思ってしまう。自分を認めてくれている、この人の期待を超えられるようにできる限りがんばろうって。それでよい仕事ができて、また感謝される…そういうポジティブなスパイラルができていたと思います。

短いメールや引継ぎメモ、ちょっとした言葉がけ…そんなおざなりにしていいアウトプットにこそ、その人らしさが表れる。そう、今も信じています。
7月のこの1ヶ月間は、そんな小さなアウトプットにこだわってみませんか?
丁寧に、そしてアウトプットにこだわってみることで、自分自身が「どうありたいか」にも気付けるかもしれません。


後半に続きます


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