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カヤックの遊び方について

前回のマガジン記事「カヤックの面白さについて」で、僕が思うカヤックの魅力についてお伝えさせて頂きました。

ですが、一口にカヤックといっても、用途や遊び方に応じて色々な形のものがあり、初めての方にはどんなカヤックが自分に向いているのか、わかりにくいかと思います。

今回は、カヤックでどんな遊び方ができるのかを紹介させて頂きたいと思います。


【シーカヤックの遊び方①】シュノーケリング

カヤックで誰もが楽しめる方法のひとつが、シュノーケリングと組み合わせる遊び方です。
例えば、湾内の穏やかな海で、シュノーケルをカヤックに積んで、湾の中の岸沿いを少し漕いでみる。魚が多そうな場所でカヤックを岩場に上げ、ちょっと潜ってみたり。

これだけで、通常の海水浴とはちょっと違って、アドベンチャー感を味わえますし、もしそれがちょっと怖いなら、海水浴場内で漕いでみたり、海に浮かんだり潜ったりするだけでも、海遊びの幅が広がる。自由度が増します。これはファミリーやグループでのカヤックでの遊び方としては、かなりおススメです。

この遊び方に適したカヤックの種類は、「シットオントップカヤック

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【シーカヤックの遊び方②】フィッシング

海釣りの方に人気なのが、カヤックに竿やクーラーボックス積んで、少し沖に出て釣りをする、カヤックフィッシングという遊び方があります。(なかには魚群探知機をつける人も!)

僕は釣りをしないのでよくわからないですが、釣り好きの方からすると、魚がいるポイントまで漕いで行けるって良いらしく「(カヤック持ってるのに)釣らないなんてもったいない」らしいです(笑)。

この遊び方に適したカヤックの種類は、「フィッシングカヤック
※シットオントップカヤックを、釣りの道具載せやすいようにアレンジした感じのやつです。自分で改造する方もいます。

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【シーカヤックの遊び方③】ツーリング

これは、海岸線を漕いだり、島から島へアイランドホッピングする海旅的な楽しみ方。本格的になると、海峡横断したり、海外の海を旅したり。シーカヤックと聞いて、一番最初に思い浮かぶのが、この遊び方ではないでしょうか。

これが、シーカヤックの中では一番アドベンチャー的で、スキルが必要なものです。外海にでるので、波に対応するパドリングスキルや転覆時の対処法を身につけたり、風や天候にも十分注意をして行う必要があります。

ですが、ある程度海で漕げるようになると、本来小型船やフェリーでしかアクセスできない島でも、自由にカヤックで行けるようになります。キャンプ道具も載せれるので、旅先の島でキャンプでも、旅館に泊まっても良い。遊びの幅がものすごく広がりますね。

各地域のアウトフィッターさんが、シーカヤック講習会をやっているので、まずはプロに教えてもらうのが一番です。

この遊び方に適したカヤックの種類は、「ツーリングカヤック

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【リバーカヤックの遊び方①】リバーツーリング

これは、穏やかな川をゆっくりと下るような楽しみ方。リバーツーリングと言います。日帰りで数キロをサクッと下るも良し、キャンプ道具をカヤックに積んで数日かけてキャンプしながら下るも良し。

この楽しみ方で代表的な川は、四国の四万十川や、北海道の釧路川。なんといっても魅力は、人の生活から離れて自然の中に溶け込んだような感覚になれること。この素晴らしさについては、過去noteに書いてますので良かったら見てください。

ですが、いくら穏やかな川とは言え、川には流れがあり、瀬があります。川下りは、湖や穏やかな海で漕ぐのとは、大きく違いますのでご注意ください。

川下りに必要なのは、川の流れの特性や川の危険に対する知識と、流れの中で行きたい方向にカヤックをコントロールするスキル。
こちらも、ラフティング会社や川のアウトフィッターがスクールをやっていたりしますので、まずは参加してみることをおススメします。

この遊び方に適したカヤックの種類は、
フォールディングカヤック

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【リバーカヤックの遊び方②】ホワイトウォーター

これは、あえて瀬がある区間を下る遊び方。白く泡立った区間を漕ぐことから、ホワイトウォーターカヤックと言います。僕が一番情熱を注いだのがこちらの遊び方です。

ホワイトウォーターカヤックの魅力は、白く泡立つ波の中にカヤックで突っこむ爽快感だったり、落差のある滝を下るスリル、川の流れを読みながらテンポよく危険箇所をかわしていく達成感が、めちゃくちゃ楽しく、アドレナリン全開になります。

さらには、川は水量により表情が変わるので、同じ瀬でも、日によって険悪な波になったり、どんな下り方をしても受け止めてくれるような包容力のある波になったりと、色んな自然の表情を身体全体で感じることができるアウトドアスポーツなんです。

なので、これを読んでくださっている方全員におススメしたいところなんですが、始めるにあたっては少しハードルが高いのが難点

ハードルを高くしているひとつの要因として、急流用のカヤックはコントロールが難しいことが挙げられます。リバーランニングやクリーキングボートと言われる種類になりますが、激しい瀬の中で俊敏に動く必要があるので、慣れないとまっすぐ進むことが難しく、転覆した際はすぐにパドルを使って起き上がる(ロールする)必要があるので、あえて、ひっくり返りやすい構造になっています。

要は、急流用のカヤックで、急流区間を下れるようになるのは、結構な時間と労力が必要ということです。

なので、おススメしたい方法は、まずはパックラフトと呼ばれる一人乗り用のインフレータブルカヤック(空気で膨らませるタイプ)で、瀬を下ってみるのがいいと思います。

パックラフトであれば、安定感があるので、転覆しずらく、そこまで熟練しなくても急流川下りができます。もちろんガイド付きで、ではありますが。

よかったら、パックラフトツアーをやっている会社さんもありますので、参考にしてみてください。

キャニオンズ(奥多摩/みなかみ)

THE BLUE EARTH(四国・吉野川)
※こちらは僕をホワイトウォーターの世界に引きずり込んでくれた先輩の会社。優しい人柄で、おもてなしが大好きな方なので、いいツアーしてくれますよ!

この遊び方に適したカヤックの種類は、
リバーランニングカヤック」、「パックラフト

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【リバーカヤックの遊び方③】リバーサーフィン

川で波乗りができるって皆さんご存じでしょうか?川が作り出す波(ウェーブ)にカヤックで乗って、左右にサーフィンしたり、宙返りしたり。これがまた爽快なんです。「フリースタイルカヤック」という種目名で大会も行われています。

海の波と違うところは、岩や川の地形によって波が作られているので、水位が変らない限り、波の形が変わらないこと。ということは、自分のテクニック次第では、何分でも何時間でも波に乗り続けることができるのです。

全国各地の川に、一定の水位になると自然にウェーブが出現するスポットがあり、有名なウェーブでは大会会場に使われたりしたいます。ちなみに僕がよく通っていたスポットは高知県吉野川にある本山・寺家ウェーブでした。※下の写真のウェーブ

変り種のウェーブとして有名なのは、長崎の早岐ウェーブです。ここは潮の満ち引きによって作り出されるビッグウェーブで、春から秋ごろにかけての大潮に出現します。このウェーブは、水のパワーが半端なく、波に入るとドドドドドーという音で周囲の音がかき消され、波に弾かれてカヤックが跳ね上がり、乗っているだけで超楽しいウェーブです。

フリースタイルカヤックは、先に紹介したリバーランニングカヤックよりもさらに小さく、ロデオ艇やプレイボートともいわれています。

この遊び方に適したカヤックの種類は、
フリースタイルカヤック

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【番外編】ラフティングツアー

カヤックではないですが、ラフティングはホワイトウォーターの魅力を手っ取り早く体験することができるので、ご紹介しておきます。

ラフティングは、年齢制限さえクリアすれば、基本誰でも激流体験ができる、唯一のアウトドアスポーツです。
ラフティングの楽しさは何と言っても、激しい瀬の中に突っ込んでいくエキサイティングさと、ガイドがラフトボートを使ってやってくれる色んな川遊び

当然、ラフティングを開催している川によって、川の難易度や激しさは違います。もちろんそれぞれの良さがありますが、国内のラフティング営業している川で、誰もが認める激しさがあるのが四国吉野川の大歩危小歩危峡です。特に小歩危峡区間は、日本一の激流といわれており、小歩危ラフティングを経験してしまうと、他の川では物足りなくなってしまう可能性も。

ですが、四国吉野川に比べて激しさで劣る川でのラフティングの良い点もあり、ゲストを楽しませるスキルが高いガイドがたくさんいたりします。そんな良いツアーでは、一緒にボートに乗ったゲスト同士ですごく仲良くなれたりする。ラフティングツアーは、川の激しさだけじゃないんだってことですね。それもまた楽しい!

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いかがだったでしょうか?今回の記事で、カヤックでどんな遊び方がしたいか、少しイメージが湧きやすくなって頂けたら、とても嬉しく思います。

気になることがあれば、コメント欄でご質問頂ければお答えいたします。ご質問はいつでも結構です!是非お待ちしています。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました!

(写真:Yuya Nojiri)

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