安永翔太 | 元激流カヤックガイド

元激流カヤックガイドが、川の楽しさ、安全に楽しむコツをお届けします。

安永翔太 | 元激流カヤックガイド

元激流カヤックガイドが、川の楽しさ、安全に楽しむコツをお届けします。

マガジン

  • 【2分で読める】川の安全と楽しみ方シリーズ

  • 子どもと大人が一緒に楽しむアウトドア

    「0~2歳児と大人が一緒に楽しむアウトドア」をテーマに、子どもとアウトドアする際の学びを、実体験をもとにまとめています。

  • アウトドアが人生にもたらす豊かさ

    「アウトドアすることで人生にもたらされる豊かさとは」をテーマに、アウトドアしない人にもわかりやすく書かれた記事をまとめています。

  • これから山登りを始める方へ

    これから登山を始める方や、既に登山を楽しんでいる方にも、より安全で快適な登山を楽しんでいただくための情報をまとめていきます。

  • これからカヤックを始める方へ

    カヤックを始める方に向けて、カヤックの面白さや、必要な道具、安全面のことなどなどをまとめていきます。

最近の記事

  • 固定された記事

自己紹介と、人生の目標「アウトドアBASE計画」について

自己紹介 はじめまして!僕のnoteを見て頂き、ありがとうございます。記事を読んでくれた方、フォローしてくれた方、本当にありがとうございます! 僕の名前は、安永翔太といいます。mont-bellの元社員で、福岡県在住。カヤックやサーフィンなどのアウトドアスポーツが大好きな32歳。妻と息子の3人家族です。 写真の僕は、歯が抜けているように見えますが、見間違いではありません。 真冬の四国で、激流をカヤックしている時に、チョコレートのスニッカーズを食べたら、折れました。笑

    • 川で事故が起きた時に私たちができること「ファーストエイド」

      こんにちは!元激流カヤックガイドが、川の楽しさと安全に楽しむコツをお届けするシリーズです。 今回は「川で事故が起きた時に、私たちができること」についてご紹介します。 川での水難事故は、初動が大切たとえば自分の家族が、川で事故に遭ってしまった際、まず私たちが一番冷静に対処しなければいけません。 冷静な対処を行うためには、事故が起きた際、”自分は何をすべきで、何をしないべきか”を知っておく必要があります。 救助の専門家ではない限り、水難事故に対して経験豊富な人なんてほとんどい

      • 川で遊ぶなら「ライフジャケット」+「レスキュー用のロープ」を!

        こんにちは!元激流カヤックガイドが、川の楽しさと安全に楽しむコツをお届けするシリーズです。 今回はこれまでのまとめとして、「川遊びでの装備」についてご紹介します。 川で遊ぶならライフジャケットは必須当然ですが、まず一番大事なのは、事故に遭わないようにすること。そのために、ライフジャケットを着用して、危険なところには近寄らないことです。ライフジャケットを着用しているだけで、命が助かる確率は上がります。 それでも事故に遭ってしまったら、助ける側は自らの安全を確保しつつ助ける方

        • 大事な人が川に取り残されてしまったら...。あなたはどうする?

          こんにちは!元激流カヤックガイドが、川の楽しさと安全に楽しむコツをお届けするシリーズです。 今回は「レスキュー方法の優先順位」についてご紹介します。 レスキュー方法の優先順位大事な人が川に取り残されてしまったら、私たちは何をすればよいのか、について書いておきたいと思います。 これまでのnoteで書いてきたような危険な水理現象、危険なダウンフォースや、ホールなどにより人が捕捉されてしまった場合、基本的に泳いで助けに行くことはありません。そんなことをすれば、助けにいった側も、

        • 固定された記事

        自己紹介と、人生の目標「アウトドアBASE計画」について

        マガジン

        • 【2分で読める】川の安全と楽しみ方シリーズ
          11本
        • 子どもと大人が一緒に楽しむアウトドア
          12本
        • アウトドアが人生にもたらす豊かさ
          7本
        • これから山登りを始める方へ
          4本
        • これからカヤックを始める方へ
          6本
        • 日本でアウトドアを楽しむ為に
          4本

        記事

          カッパ伝説の正体は、川底に向かう流れ「ダウンフォース」だった

          こんにちは!元激流カヤックガイドが、川の楽しさと安全に楽しむコツをお届けするシリーズです。 今回は「溺死につながる危険な水理現象」についてご紹介します。 溺死につながる危険な水理現象カッパ伝説の正体 昔から、川遊びしていた子どもが水中に引きずり込まれて、浮いてこなかった…という水難事故があった際、”カッパの仕業だ”と言われることがあります。 そんなカッパ伝説ですが、川には「ダウンフォース」と呼ばれる川底に向かう流れが起きる場所があり、水面から見てもわからないような流れが形

          カッパ伝説の正体は、川底に向かう流れ「ダウンフォース」だった

          身体に合ったウエットスーツは、ぬるま湯に浸かっているのと同じ状態を作り出す

          こんにちは!元激流カヤックガイドが、川の楽しさと安全に楽しむコツをお届けするシリーズです。 今回は「ウェットスーツの重要性」についてご紹介します。 ウェットスーツの重要性低体温症を防ぐために最適なウェアは、ウェットスーツだと思います。その理由について、以下で説明します。 水中での熱の伝導率は、空気中の25倍。 例えば、20℃の空気中に裸でいるのと、20℃の水中に裸でいるのでは、水中の方が25倍の早さで体温が奪われていく、ということです。 そんな水中で、低体温症を防ぐため

          身体に合ったウエットスーツは、ぬるま湯に浸かっているのと同じ状態を作り出す

          川で遭難。低体温症なら1時間、溺れて息ができなければ1分で死亡

          こんにちは!元激流カヤックガイドが、川の楽しさと安全に楽しむコツをお届けするシリーズです。 今回は「低体温症の危険」についてご紹介します。 前回も書きましたが、川には「水」があります。水があるということは息ができない=「溺死」と、水が冷たい=「低体温症」の2つの大きなリスクがあります。 溺死は当然ですが、重度の低体温症も命に関わります。 川で遭難した場合、低体温症なら1時間で死亡、溺れて息ができなければ1分で死亡と言われています。 低体温症とは低体温症(Hypothe

          川で遭難。低体温症なら1時間、溺れて息ができなければ1分で死亡

          【2分で読める】川遊びの安全ガイド~今週の総集編~

          こんにちは!元激流カヤックガイドが、川の楽しさと安全に楽しむコツをお届けするシリーズです。 今回は、今週の記事5本のまとめです。安全に川遊びするために押さえておきたい注意点について振り返ってみたいと思います。 川で楽しく遊ぶ為に今回紹介したことをまとめると、 ①川の危険性を正しく理解する ②ライフジャケットを必ず装着する ③上流部の天気を確認する ④流されたら「ラッコのポーズ」の体勢を取る ⑤堰堤やテトラポットの近くでは絶対に遊ばない です。 これらの内容は、

          【2分で読める】川遊びの安全ガイド~今週の総集編~

          【2分で読める】川遊びの安全ガイド~人工物の危険~

          こんにちは!元激流カヤックガイドが、川の楽しさと安全に楽しむコツをお届けするシリーズです。 今回は「人工物の危険」について注意点などをご紹介します。 人工物の危険について川には橋脚、テトラポッド、堰堤などさまざまな人工物がありますが、当然これらは川で遊ぶ人のために作られているわけではありません。 多くは、増水から人々の生活を守るために設置されています。そのため、これらの人工物は川で遊ぶ人にとっては非常に危険です。以下に、具体的な危険性を説明します。 人工物①|橋脚 橋脚

          【2分で読める】川遊びの安全ガイド~人工物の危険~

          【2分で読める】川遊びの安全ガイド~浅瀬で起こる、死に至る事故~

          こんにちは!元激流カヤックガイドが、川の楽しさと安全に楽しむコツをお届けするシリーズです。 今回は浅瀬で起こる、死に至る事故。その名も「フットエントラップメント」についてです。いったい何が危ないのかと、その予防法についてを紹介します。 フットエントラップメントとは?これは、腰より低い水位の浅瀬で起こりやすい事故ですが、皆さんは動水圧というものをご存じでしょうか。文字通り、動く水が作り出す水圧のことです。 例えば、浅瀬を渡ろうとして流れる川に入ると、想像以上に強い水圧で、踏

          【2分で読める】川遊びの安全ガイド~浅瀬で起こる、死に至る事故~

          【2分で読める】川遊びの安全ガイド~見落としがちな上流部の雨~

          こんにちは!元激流カヤックガイドが、川の楽しさと安全に楽しむコツをお届けするシリーズです。 今回は「上流部の天気」について注意点などをご紹介します。 天気チェックは「上流部」も忘れずに アウトドアを楽しむとき、天気予報の確認は欠かせません。でも、川遊びでは「遊ぶ場所の天気」だけじゃなくて、「上流部の天気」もチェックするのがポイントです。 「晴れていれば大丈夫じゃない?」と思うかもしれませんが、実はそうでもないんです。 たとえば、遊ぶ場所が晴れていても、上流部で雨が降って

          【2分で読める】川遊びの安全ガイド~見落としがちな上流部の雨~

          【2分で読める】川遊びの安全ガイド~そもそも、人の身体は浮くのか?~

          こんにちは!元激流カヤックガイドが、川の楽しさと安全に楽しむコツをお届けするシリーズです。今日は「そもそも、人の身体は浮くのか?」についてお話しします。 人の身体は、真水で2%しか浮かない結論から言うと、人の身体は真水でわずか2%しか浮かないと言われています。どういうことかというと、頭の重さは体重の約10%を占めるため、水中で身体を垂直に保つと頭のてっぺんしか空中に出ません。 このままでは口が水面に出ていないので、バタ足や手で水をかいて、自分で顔を水中から出さないと息がで

          【2分で読める】川遊びの安全ガイド~そもそも、人の身体は浮くのか?~

          【2分で読める】川遊びの安全ガイド~海とは違う、川の危険性について~

          皆さん、こんにちは!元激流カヤックガイドが、川の楽しさ、安全に楽しむコツを、短文でお届けするシリーズ。 今日のテーマは「海とは違う、川の危険性」についてご説明します。 川と海のリスクの共通点まずは共通点を考えてみましょう。 川と海は、どちらも水があるフィールドです。水があることによってどちらにも言えるリスクは、 ①水中は息ができない ②水中は体温が奪われる ということですね。最悪の場合、①は窒息死、②は重度の低体温症で死亡に繋がってしまいます。 ここだけを見ると、どち

          【2分で読める】川遊びの安全ガイド~海とは違う、川の危険性について~

          アウトドアnoteの再始動について

          皆さん、こんにちは!そしてご無沙汰しております、安永翔太です。 今回は「noteの再始動について」です。 これまで、このnoteでは「アウトドアで人生を豊かにする」というテーマで書いてきました。いまも、僕自身の人生の目標としては、このテーマにまったく変わりはありません。 しかし、noteで書くにあたっては「アウトドア」では範囲が広く、正直、何を書けば良いかがわからないという状態になっていました…。多分、最近更新できていなかった理由はここにある気がしています。 であれば

          アウトドアnoteの再始動について

          ローカルであることの豊かさについて考える

          こんにちは!安永翔太です。 最近は、遠方のアウトドアに出掛けることがめっきり減り、逆に近場の山や川での遊びが増えたことで、今まで注目することがなかった地元の自然や文化が面白く感じ始めています。 ハッピーハイカーズ豊嶋さんのポッドキャスト そんな中、九州を中心としたハイカーコミュニティ「HAPPY HIKERS」の豊嶋秀樹さんが、こちらのポッドキャストで「ローカル」について、こんな風に語っていました。 以下、抜粋です。 僕は、豊嶋さんほどたくさんの地域に行った訳ではな

          ローカルであることの豊かさについて考える

          「小さな決断」が自然を身近にして、人を自由にする。

          こんにちは!安永翔太です。 今日は、前回noteの最後でお伝えしていたので、「自然に親しんで自由な気持ちになる」ためにはどうしたらよいのか、僕自身の体験をもとに考えてみたいと思います。 前回はこちら。 フランピング施設で感じた不自由さ 先日、福岡県にある「フランピング※1」ができるという施設に行ってきました。そこは、丘の上にある温泉施設の敷地内に併設された、キャンピングトレーラーに宿泊できるキャンプ場でした。 綺麗に整備された芝生、コンクリートで舗装された通路、そん

          「小さな決断」が自然を身近にして、人を自由にする。