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やる"べき"か、やらない"べき"か、ではない選択
こんにちは!安永翔太です。早いもので2022年も2週間が過ぎましたね!
ちなみに僕たち家族の正月は、妻の実家がある山にて薪ストーブで蟹やホタテを焼いて食べるという、近年稀にみる良い元旦を過ごしました。楽しかったです(笑)。
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モノづくりって楽しい
ちなみに、写真の薪ストーブは僕の自作でして、板金加工の社外研修中に自由製作の課題があり、チャレンジしたもの。これがちゃんと薪ストーブとして機能してまして、煙突効果もあり一度火が付けばガンガンに燃えてくれます。
5年前の僕の初めてのモノづくりになるわけですが、現在も妻の実家にあり、たまに親族集まる時に薪ストーブで肉や海鮮を焼いたり、暖を取ったりと楽しんでいます。
これって、曲がりなりにも僕が作ったモノで身近な人の楽しい空間や体験を作っているってことだよな、と今回改めてしみじみと感じまして、モノづくりの良さを再認識しております。…まあ、ネタ元はホンマ製作所さんの時計型ストーブだし、煙突も市販品なんですけど…笑。
パクリだとはいえ(個人で使うだけなのでお許しを笑)、これってめっちゃ嬉しい。やっぱりモノづくりには他では味わえない喜びがあるなと、薪ストーブを囲むたびに感じます。
自社はいわゆる「下請け」企業
Twitterを見て頂いている方はご存じかと思いますが、僕の今の仕事は家業の金属加工会社です。現在3代目後継ぎとして修業中です。
noteの方では、いまの仕事についてはほとんど触れてきませんでしたが、今年からはアウトドア以外の自分のことも書きたいと思っていますので、簡単に紹介させて下さい。
会社は1968年創業の板金加工企業。「鉄板を切る•曲げる・溶接する」までを行う会社です。現在は僕の父が2代目社長、僕は5年前にモンベルを退職して入社しました。
よく「何を作ってる会社なの?」と聞かれるんですが、これが非常に説明に困る質問でして(笑)。金属を使った色んな部品を作っているし、最終的にどんな製品に組み込まれるかもわからず作っている部品もたくさんあります。
主には、機械装置を作ってるメーカーがお客様にあたり、その機械装置の一部の部品を、うちの会社が作っています。簡単にいうと「下請け」というスタイルになります。
部品図面にて注文を頂き、鉄やステンレス、アルミなどの材料を使い、図面の指示通りの部品を製作してお客様に納めるまでが仕事です。
![](https://assets.st-note.com/img/1642054219306-JUbMbiirpd.jpg?width=1200)
自分達が何を作っているかわからない
下請けというと"お客様の要望は絶対!"のようになんとなく搾取されるイメージを持たれがちですが、そうではなく、逆に加工方法の提案なども行いお客様から必要とされるような下請け、カッコよく言えば「パートナー企業」を目指しています。
日々、付加価値を生み出すことを目標に様々な取組みを行っているわけですが、そこを書くと長くなるので、またの機会に置いておきます。
今回ここで言いたいのは、さっきも言いましたが「自分達が何を作っているかわからない」という点です。
社員達は自分達の仕事に誇りを持ってやってくれています。自分達のミスでお客様に迷惑はかけてはいけない。僕はすごくそんな社員を誇りに思うのですが、モノづくりの醍醐味のひとつを感じることができてないのではないかと思っています。
なぜなら、実際に使っている人の顔が見えない、自分達が作ったものが誰の役に立っているのかが実感が湧きづらいからです。ここはモノづくりの喜びのとても大事な要素だと思うのですが、それを感じることがなかなかできないのが現状です。
モノづくりやるべきか、やらないべきか
このように我々のような下請け企業は、一般的に人の目に触れない部品を作ることがほとんど。だからこそ、メーカーとして自社製品を世に生み出したいという憧れは少なからずあると思います。
ですが、下請けも立派なビジネスモデルです。取引業界や顧客を分散できれば安定した利益を出せ、お客様に求められている企業もたくさんあります。
もし仮に、僕が今書いた考え方だけで判断するなら、現状の自社でオリジナル製品を作る選択はしないだろうと思います。
ですが、そう頭ではわかっていても、どうしても「アウトドア」と「金属加工」の接点を探してしまう自分がいます。
ここのnoteで書いてきた、『アウトドアを通じて人生を豊かにする』という人生の目標を、金属加工や自社事業として達成できないか?と考えてしまいます。
もうかれこれ3,4年くらい、考えては諦め…を繰り返していました。
正直に言って、どんな選択が正しいのかわかりません。自社が下請けに徹することを続けるべきか、それとも自社製品を作るべきなのか。現社長の意見を聞くと、絶対に自社製品は作らない。となるかもしれませんが。
ただはっきりしているのは、僕が"やってみたい"という気持ちを強く持っているということです。そして最近は、その気持ちに正直に行動してみようと思い始めています。
僕が目指す理想は、アウトドアがもっと身近にあるライフスタイルです。
新規事業への覚悟を決めた年末
そして、年末に自分の想いを社長に話しました。
今、社長に話した。「自分の代の売上を作るため、これから新規事業にチャレンジさせて欲しい。」社長の回答。「俺は中国に進出する時、一億までなら捨てても良い基盤があるから飛び込んだ。お前も財務のことをきちんと学んでからなら、やれ。」‥熱い、アツすぎるよ社長。器が違う。よし、頑張ります!
— 安永翔太|金属加工会社後継ぎ (@shota_yasunaga) November 28, 2021
今まで僕は、社長の言う通りにやっていれば良い、と半ば本気で考えていました。現状はうまくいっているから、と。このままの下請けに徹するスタイルをより強化していけば仕事はなくなることはないだろうと。
でも、これから30年、社長が作った事業をそのままやっていくことに、自分は心を燃やすことができるだろうか?この会社で働く社員達に「ついてきてくれてありがとう」と心の底から言えるだろうか?お客様に対して心の底から感謝を言えるだろうか?…と。
これからの事業は、このnoteで書いてきた「アウトドアを通じて人生を豊かにする」というビジョンを、自社が得意な金属加工をきっかけに実現していくこと。
そして、自分達が作ったモノで誰かの楽しい空間や体験を作ること。ここを目指して頑張りたいと思っています。
これからは事業構想や進捗状況なども書いていきますのでお楽しみに!そして、応援よろしくお願いいたします。
今週は以上です。では、良い週末を!
(表紙写真:Yuya Nojiri)
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