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なりかけた小説

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#冬

或る真冬の瞬き

或る真冬の瞬き

鋭く研ぎ澄まされた空気が互いに擦りあわされて生成されたような、望むあらゆる景色を白く染める霧が辺りを埋め尽くしていた。
私は駅の4番線のホームで、彼女の到着を待った。
改札の向こう側で待てない理由は無かったが、駅の掲示板映された電車の到着時間が迫るに連れて、足が自分の意志を持って確かな足取りで改札を潜り抜けた。
一段一段とホームに通ずる階段を踏みしめながら下ってゆき、足の裏から伝う静かな足音と振動

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