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読書日記『水のために咲く花』(宮川聖子,2019)

ジュンク堂で購入。タイトルに一目惚れして買ったけれど、意外とタイトルっぽい短歌は少ないような気がして、歌集としてはあまり響かなかった。しかし、良い短歌はかなりあった。

まだ笑うディズニーランドの菓子缶にどんどん増える書けないペン先

p7

待ち合いの一方を向く顔顔顔産みます産みたい産めぬが座る

愛し合うことが作るということになって終わりに逆立ちをする

p12

湖底へと奪われてゆく言の葉のあなたを未だに見つけられない

p21

冷やしたらまとまりにくいチョコのようドロドロ溶ける熱はあるのに

p35

グレナデンソーダに遊ぶ炭酸がおさまるまでの恋する時間

p38

あの夏の日記のわたしはまだ髪を耳にかけたりしていたのです

p69





読了日:2023/02/25


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