深田萌絵さんが「日本政府はNTTを外資(ファーウェイやらTSMCやら)に売却するつもりだ!!」とか言ってる話(笑)
最近の深田萌絵さんは、日本政府はNTT法を廃止してNTTを外資に売却するつもりだ!などということを触れ回っているようですね。
深田萌絵「日本政府はNTTを外資に売却する事を進めている」
なんと深田萌絵さんは、アメリカの通信委員会のメンバーに「日本政府がNTTを外資に売却することを進めている」とお話したそうです(笑)
本当に、我が国の政府がそんなことをしているのか???
さらに、Youtube配信で語った話では…
習近平は、NTTをTSMCに買わせるつもりだという情報を得たそうです。
【恐怖の萩生田政策】NTT売却で次世代半導体技術がダダ漏れ!?|深田萌絵
https://note.com/fukadamoet/n/n2cc19965c4df
習近平がNTTをTSMCに買わせるつもりだなんていう情報、いったいどこから得たんでしょうねぇwww
自民党はNTT法廃止に向けての提言を政府に出しました。
しかし、NTT法を廃止して外資に売却を進めるなんて話は悪質なデマで、自民党の提言を読んでもどこにもそんなことは書いていないし、むしろNTT含む通信事業者の外資規制を強化する方向の提言となっています。
実際に自民党の提言を見てみましょう。
自民党の提言内容
■NTT法の在り方を巡って提言をまとめる 政調審議会|2023年12月5日
「日本電信電話株式会社等に関する法律」の在り方に関する提言(PDF)
https://storage2.jimin.jp/pdf/news/information/207172_1.pdf
この提言に何が書かれているのか、ざっくり紹介しますね。
①通信インフラの公共性や経済安全保障の観点
NTT東西の有する「特別な資産」とは、電話回線(メタル回線)や光回線の通信インフラの事ですね。
つまり、自民党の提言では、通信インフラは公共性や経済安全保障の観点を踏まえ、別途政策的な判断に委ねるのが妥当としています。
②外資規制について
NTTに限らず、情報通信産業を含めた基幹インフラなどについては、外為法による投資審査を補強を検討するとしています。
さらに外為法や電気通信事業法の枠組みの中でも、NTTを含めた主要な電気通信事業者を対象に外資規制の補強を検討するとしています。
③他社通信会社との公平性について
NTT東・西とドコモ等の統合の禁止の方向性で提言がなされていることがわかります。
通信インフラについては、現状のNTT資産として運営するか国有化するかなど早急に検討するとされています。
④2ステップでNTT法廃止を進める
2024年にまずはNTT法改正
・研究推進・成果普及に関する責務の撤廃など
・法改正党の措置を講じ次第、翌年のNTT法廃止に向けた準備
2025年に関連法案の改正した後にNTT法廃止
・電気通信事業法改正
・外為法改正
・その上でNTT法廃止
このように、まずライバル企業や外資規制などの重要な法整備を行い、準備を整えた後にNTT法を廃止するという提言となっています。
2024年4月17日 改正NTT法が成立
※2024-07-05 追記しました
改正NTT法が成立、研究成果の開示義務を撤廃 - 日本経済新聞
4月17日にNTT法の改正が可決成立しました。内容を完結にいうと…
【今国会の改正】
①研究成果の開示義務撤廃
②外国人役員が取締役全体の1/3未満まで就任可
③役員の選任・解任の事前認可→事後届出制へ
④社名変更が可能
そして、自民党の提言どおり、来年国会での2段階目の改正なども予定されています。
【来年の国会への動き】
・電気通信事業法でユニバーサルサービスの手段拡張
・外為法などの改正で外資規制
・政府による株式保有義務の撤廃
そして、他の法律で役割が補完されNTT法が事実上空っぽになったら、NTT法自体を廃止する方向です。
ここまでが、事実とこれまでの流れです。
それでは、深田萌絵さんが一体どんなことを言っているのか、確認してみましょう。
深田萌絵「NTTを滅ぼして。国民資産を外資のものにする取り組みが進めている。」
自民党の政策提言を読めば、NTTを滅ぼして、国民資産を外資のものにする取組が進められて"いない"事はわかりますね。
つまりクソデマですね。
深田萌絵「ファーウェイがNTTを取り込んだ後に、禁止されたアメリカにNTTとして展開をする。」
大手町にあるオフィスビル「大手町ファーストスクエア」の東棟にNTTの本社が入っていて、西棟にファーウェイジャパンが入っているからというだけで、「特にNTT本社ビルのNTTオフィスの隣はファーウェイなのだ。これでNTTが法の規制が無くなれば、NTTはファーウェイになってしまう。」とか言ってしまえる驚きの感覚www
それを鵜呑みにしてしまえる視聴者の皆様も大概です。
この低レベルな陰謀論で
「ファーウェイがNTTを取り込んだ後に、禁止されたアメリカにNTTとして展開をする。」とか言っています。
ま、そういうことにしたかったのでしょう。
深田萌絵「NTTの取締役に外国人が入ってもいいようにするのが本音なのに、それをメディアも報じない。」
取締役に外国人が入ると駄目なんですか?
メディアも報じない?
ざっと検索した結果がこちら。
外国人役員の規制解禁を議論 NTT法の見直し、総務省会議 国際的な事業強化探る | 2023/10/5付 日本経済新聞 朝刊
10月5日の日経新聞の朝刊では、「NTT法の見直し議論で、外資規制や外国人役員の規制のあり方は主要な論点の一つだった。」と報道されていますね。
深田萌絵さんは、「日本政府はNTTを外資(ファーウェイとか)に売り飛ばしたいしたい」というご自身で思いついた【政府の恐ろしい売国政策】を正当化するために、嘘ばっかりついているということですね。
嘘に嘘を塗り重ねているのはそちらですわよ、いやあねー。
その他の気になるデマ
この日本政府がNTTを外資に売却〜な動画で、アホみたいなデマが他にもありましたのでご紹介します。
●深田萌絵「TSMCと言えばファーウェイのチップをずっと作り続けて、アメリカ政府からどんなに禁止されても、その供給を止めない」
いえいえ、TSMCはファーウェイからの新規受託製造を2020年に停止しています。
つまりこれも嘘です。
TSMCがファーウェイから新規受注停止、米制裁強化受け-報道|2020年5月18日
米商務省は、アメリカ由来の技術が使われたすべての半導体チップについて、ファーウェイとの取引継続に商務省の許可を必要としました。
この【アメリカ由来の技術】には、ケイデンスやシノプシスなどが提供するのチップ設計する際に必要な半導体EDAツールも含まれています。
深田萌絵さんは、いったい何を根拠にTSMCがファーウェイにチップを提供し続けていると言っているんでしょうね???
たまには根拠を示してほしいものです。
TSMCがファーウェイにチップを提供し続けているにも関わらず、米国政府はアリゾナにTSMC の半導体工場を誘致したんですか?
この発言だけでも、深田萌絵さんの言ってることがどれだけ辻褄が合っていないかが解りますね。
●「電話加入権を返金しろ!」
「電話加入権」とは、正式には施設設置負担金のことです。
施設設置負担金は返金するようなものではありません。
契約者が電話線を引くための負担金で、ADSLが普及してきた頃である2002年には「加入電話・ライトプラン」の提供を開始するなど、サービスも変遷している。
「加入電話・ライトプラン」とは、契約時に施設設置負担金(7万2000円)を支払う必要がない代わりに、基本料や通話料に加えて施設設置負担金に相当する金額(サービス開始時は640円)を毎月徴収するプランです。
7万2000円した「電話加入権」を巡る誤解と現状--NTT法めぐりSNSで不満が再噴出 - CNET Japan | 2023年11月26日
一人暮らしをして、加入権を買うのは高いけど電話をひいて従量制ISDNじゃなくて、定額のADSLを使いたい!っていう人いっぱいいましたよね。
私は下り50Mに憧れました(笑)
電話回線はメタル(銅)なので、基地局からの距離とか、幹線道路や鉄道、鉄塔などに干渉されてなかなか50Mなんて出ないんですよ。
懐かしいですねー。
話が逸れましたが、というわけで、施設設置負担金である電話加入権を「返せ!」なんて無理筋ということです。
NTT法廃止「完全民営化なら電話加入権返金を求める」応援チケット?!
深田萌絵さんは、電話加入権返金を求めるなどという無理筋の旗を掲げて参加者を募り、そこで「応援チケット」というお金を集めているみたいです。
1000円〜10万円ですって!
すごい商売ですねー
ドン引きしちゃいますねー
無理筋な電話加入権返金運動を展開して「応援チケット」でお金集めるくせに、政府が国有資産などを切り売りしてキックバックを得ているという確たる証拠はないそうですwww
そこら辺のオバちゃんの井戸端会議と何が違うのか、私にはサッパリわかりません。
お金の使い方は良く考えましょうね☆
参考
現在深田萌絵さんの同じ論調の原口一博議員が、総務大臣時代にNTTの完全民営化についてこのように発言していることはもっと皆様に知っていただきたい事実ですね。