小説に感情移入

最近趣味の読書が自分の1日の楽しいことの中でかなりの割合を占めている。今読んでるのは、住野よるの「かくしごと」だ。

久しぶりに更新しようと思ったきっかけは実はこの本を読んだことである。住野よるの作品の登場人物はリアルな感情描写が多くて親近感で読みやすいと感じる。今日一番心が動いたのは、「友達が好きな人と上手くいったら寂しい。」みたいなセリフだ。

このセリフを言ったのは高校生の女の子だ。この子は過去に不登校の時期があった。今読んでいるところまでではその原因はわかっていない。話の中でこの子が自意識過剰であることがわかる。それ故に、自分が起こす行動によって他人から向けられる気持ちを想像しすぎてしまう。過剰に。

これは凄く精神的に負担のかかることだと思う。自分軸の気持ちを当然ながら持っている。そこに他人がどう考えて、どう感じてるか。が割り込んでくる。そうなると、気軽に自分が思うままに振る舞うことができない。「こう言ったら相手を傷つけてしまうかな、嫌われないかな」など、自分の言いたいことを圧力で無理やり押さえつけられるような圧迫感を感じる。とても息苦しい。

そんな状況で自分の気持ちを押し殺して長く生活していると、自分に自信が無くなってしまう。自分を隠して生きているように感じて、本当自分を見せたら嫌われてしまうのではないか。と感じるからである。

これはあくまで個人的な感想とそこから広かった想像だ。でも、自分自身がかなりこの子と似た思考回路をしていると感じた。

本当は思ってることをスっと口から出せたらいいなと思う。そうなれるように、素直になろう。今日食べたカレーがとても美味しかった。そういう些細な喜びを自分の内から外へ出してあげよう。小さいけれど、なりたい自分になるための確かな1歩になると信じて。

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