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Danny Scott Lane - Shower

写真家であったり俳優であったり、そして音楽プロデューサーでもありプレイヤーでもあるダニースコットレーンによる西海岸のチルアウトジャズ、2023年リリース作品。リラックスしたテンポで電子楽器と生楽器をどちらも突出し過ぎない程度に織り込んだ心地よい作品。前作のニューエイジ色はどちらかというと後退気味でチルやアフターアワーズ的なアプローチが目立つ。

アルバムタイトルとも関係のありそうなA Shower At Sixは生楽器を中心に組まれており、ドラムのポストLo-Fi的なアプローチとシンプルなギターのストロークによる美しいコードにサックスの軽めのインプロビゼーションが続く。心地よい。

一方、続くShareは環境音楽的な電子音を軸に組まれているがコード感やサックスの織り込み方がA Showe At Sixから連続性を感じるアプローチで、そのために異なるタイプの音楽が並んでいても違和感を感じない。非常に音楽的な作りだと思う。

Spy On Meはパッド系のシンセサイザーの響きが心地よい。シンプルな作りだが慎重な音の配置を追いかけているだけでも楽しめる。Smells Like Flowersは淡い和声とリバーブ越しながら硬めのリズムトラックがVaporwave的なエモーションを湛えている。そのメランコリーを抱えたままアルバム最後のShowering Sadにつながるが最後はファンキーに、且つリラックスした状態でアルバムを終える。

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