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R. Stevie Moore and Gary Wilson - Fake News Trending
2019年に発表されたスティービームーアとゲイリーウィルソンのコラボレーションアルバム。どちらもインディーアンダーグラウンド周辺で多くリスペクトされるミュージシャンでありその上でこれまで行われてこなかった組み合わせなので聴く前は不安もあったがアルバムは両者の素晴らしい音楽性に加えて当然のようにジャドフェアが参加している等、関わったメンバーも出来上がった音楽もUSインディーの歴史を見ているような濃厚な仕上がりだった。
冒頭のHey Garyで気負いなくコラボがスタートするが、ロカビリーやオルタナカントリーとポストパンクをつなぐUSインディーに受け継がれている混沌としたサウンドは圧倒的だ。淡々と進むリズム、ユニゾンのボーカル、ボイスパフォーマンス、低音が厚いホーンセクション、全てがフロントを支えている一丸となった楽曲だ。
Space Downはよれたリズムとからむようなコーラス、サックス、淡々と進むベース、音が重なっても不思議と空間を感じるアレンジが耳に残る。続くLet’s Take a Ride into Outer Spaceは性急なエイトビートでシンプルなポストパンク的展開だが歌われる世界はどこかねじれた感覚があり不思議な余韻を残す。
Gary & Stevies Rock n Roll Showは、ノベルティー的なトラックだが、シンプルな打ち込みにアコースティックギター、二人のボーカル、極めてローファイな環境を意識したアプローチの1分に満たない楽曲だが、このオールドスタイルとローファイ感にさまざまな要素が詰め込まれているような気がする。とても素晴らしい。
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