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Roman Andren - The Oyster Of Basatan

2013年リリースの本作はロマンアンドレンのトロピカルジャズアプローチが心地よいアルバム。自身の鍵盤楽器の心地よさとバンドのアレンジの融合が素晴らしい。解説によればグルーブ感溢れるバックを支えるのはスウェーデンのカカラカバンドとのことで、この3年後にリリースされる次作Rain Kingも同じ組み合わせで制作されていることから本作のコラボレーションの充実ぶりがうかがえる。

冒頭の微熱感あるブラジリアンジャズ、Jericho  Risingはプログレッシブなイントロを経て、テクニカルな鍵盤のフレーズに徐々にホーンが加わりその後ゆったりと展開して楽想の全貌が見える瞬間がとても心地よい。

Legends Of Jabutaはトロピカリスモ的なエレピとパーカッションの組み合わせにフィールドレコーディング風のSEがかぶさる組み立て方が素晴らしい。緩やかに音を重ねていくホーンのアレンジと後半に向けて静かに盛り上げていくドラムのアプローチがとても絵画的で素晴らしい。後半のノイジーなエフェクトのもとで奏でられるソロはローファイさが際立ちトロピカルフィーリングを盛り上げる。

Sweet Arimineは心地よいユニゾンのメロディーを支えるエレピのコードアプローチが素晴らしい。ホーンセクションが出過ぎる事なくメロディーと同じ旋律を支えるブリッジのアレンジは繊細で美しい。

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