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Nicholas Payton - Drip

ニコラスペイトンのリーダー作にしてストレートなジャズではなく且つこれまでの発表作のリアレンジというのはとても意外に思えた。しかしあらためて過去の作品を遡ってみるとR&B寄りのアプローチの本作もごく自然な流れとしてリアレンジ新録ということなのかもしれない。それでもメロウなコンテンポラリーR&Bだけでなく、クロスボーダージャズ的な雰囲気が常に漂っているところがとても面白い。

冒頭のBig Georgeはまずドラムの乾いた質感とヘビーファンク的なアプローチと続くパッド系のスムーズな和声に惹き込まれる。質感はとてもコンテンポラリーだがパーツごとのバランスがかなり独特なアプローチを感じる。断片的なコーラスと楽器のコンビネーションが印象的だ。

Black Is Beautifulは、スピリチュアルなイントロから徐々にリズムが織り込まれていくプロセスとリードシンセのサウンドやベースのアプローチがとても心地よい。ここでもドラムの質感はとても印象的だ。

ロバートグラスパーが参加しているThe Backward StepはメロウR&B色がとても心地よい。ラストのマイケルフランクスが参加しているVisible Lightはさらにメロウさを増したトラックでリズム感が心地よい。またマイケルフランクス色かもしれないが和声感もとても素晴らしい。

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