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Chuck Berry - Rockit
ロケットとロックイットをかけたのかなとふと思う。オリジナルアルバムとしては1979年の本作の次が2017年の遺作になる。本作はナッシュビルのセッションドラマーKenny Buttreyのドラムがコンテンポラリーであったり、カントリー作品のエンジニアとして活動しているKyle Lehningのマイキングがアップデートされたものである一方でベースやピアノを含む演奏自体は1950年代のロックンロールの素地も残されていて非常に良質な作品だ。
I Need You Babyはスローブルース色の強いトラックだがルーツに寄せない当時のミックスアプローチが意外と心地よくポップに仕上がっている。カクテルピアノ風のピアノとギターのオブリの重なり合いが素晴らしい。また中盤のチャックベリーのギターソロも豊かなメロディーが詰め込まれていて聞き入ってしまう。
Havana Moonは、唯一1950年代の作品だがドラムレスのオリジナルトラックのラウンジ色と比べるとリラックスしたAOR的な雰囲気もありファンキータイトな演奏が印象的だ。ヴォーカルはリラックスしていてタイトな演奏との対比がとても良い。
アルバム最後のPass Awayはポエトリーリーディングを交えたヘビーファンクとも言えるアプローチでこの辺りはパブロック、ポストパンクにもつながる部分ではないかと思う。こうしたサウンドのアップデートをナッシュビル周辺の1950年代のサウンドと違和感なくつないでいけるところはチャックベリーのしなやかさではないかと思う。
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