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ASARI NOTE

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ASARIによるライナーノーツのような音楽紹介です。
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2024年3月の記事一覧

The High Llamas - Hey Panda

2024年の本作は、生きることの悲哀を楽観主義をもって描いたという解説があったが30年以上のキ…

ASARI
2か月前
6

木(KI) - Wa

ルイスコールのオープニングアクトが話題になったユニットだがユニット名からもタイトルからも…

ASARI
2か月前
12

Dengue Dengue Dengue - La Alianza Profana

リマで活動を開始したデンゲデンゲデンゲは、形容するならサイケデリッククンビア、ダブ、サル…

ASARI
2か月前
6

Ogle - Do you remind?

本作はイタリアを拠点に活動するOgleによる2020年のEPになる。ミニマルなエレクトロを基調とし…

ASARI
3か月前
7

Graham Coxon - The Sky Is Too High

1998年にバンド名義とは別にカバーアートを含めてほぼ一人で制作された内省ローファイ感溢れる…

ASARI
3か月前
6

あがた森魚 - 日本少年 -ヂパング・ボーイ

1976年作、稲垣足穂の流れを組んだ世界観とタイミング的にも泰安洋行前夜の細野晴臣のアメリカ…

ASARI
3か月前
14

Fra Lippo Lippi - In Silence

本作は1981年に元Genetic Controlのメンバーが変遷経てFra Lippo Lippiとしてノルウェイで発売した最初のアルバム。ジョイディビジョンのフォロワーの中ではかなり早い段階から明確にポストパンクゴシックの良質な部分を取り込んだバンドというイメージがある。本作の時点ではフォロワーの域のようにも感じるが豊かなメロディーが魅力の作品だ。 Out of the Ruinsは、初期キュアーにも近い性急なビートと硬質なギターが印象的な曲だ。深いエコーに包まれたボー

Rafael Toral - Space Quartet

ポルトガルでレフトフィールドを牽引する現代音楽家Rafael Toralがエレクトロニクスエクスペリ…

ASARI
3か月前
8

The James Taylor Quartet - Man in the Hot Seat

ジャズファンクやジャムであったり聖歌隊とのコラボであったり幅広いアプローチと複数名義で長…

ASARI
3か月前
12

DJ Anderson do Paraiso - Queridão

2024年に発表された本作は、リズム観点からはNyege Nyege Tapes、サイケ、ブードゥー、バイレ…

ASARI
3か月前
5

Paul McCartney - McCartney

本作はLet It Beの発売ひと月前に発表されている。ゲットバックセッションの様子は暗いトーン…

ASARI
3か月前
15

Sy Smith - Until We Meet Again

ネオソウルを軸に活動を続けるサイスミスの2024年作。ブロークンであったりサイバー系、フュー…

ASARI
3か月前
6

Smorkey Robinson - Gasms

2023年のスモーキーロビンソン。1950年代から音楽活動を続けている。本作も瑞々しい歌は変わら…

ASARI
3か月前
12

Nine Horses - Snow Borne Sorrow

2005年、デビッドシルビアンとスティーブジャンセンがドイツのバーントフリードマンと組んだユニット。多くのゲストを招いて少しずつ制作された楽曲を形にしたもの。フリードマンの絵画的なアプローチはデビッドシルビアンの世界観と親和性が高く、インプロビゼーションと歌のバランスがとても心地よい。 冒頭のWonderful Worldは、そのアイロニカルなタイトルの下で、建物は倒壊し(buildings fall down)、人々は倒れ(people fall down)、とても不安に