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Sy Smith - Until We Meet Again

ネオソウルを軸に活動を続けるサイスミスの2024年作。ブロークンであったりサイバー系、フューチャー系とも評されてきたが本作はそういったエレクトロな要素も時折見せつつ全体のトーンはメロウでオーガニックな質感がとても印象的な作品に仕上がっている。

Flowersは、冒頭のスネアの1発からオーガニックな感触を予感させる。タイトルのコーラスフレーズはシルキーでの和声感覚が素晴らしい。エレピとパーカッションのゆったりしたグルーブに中盤のアナログシンセサイザーの組み合わせもとても心地よい。

Photographは、SEとブラジリアンビート混じりのリズムにエレピの折り重なり方がとても美しい。静かで流麗なメロディーとボーカルの裏でゆったりと楽曲を牽引するストリングスの折り重なる様子が美しい。明確なフックを打ち出さずビートに身を任せるような作りが楽曲全体の雰囲気を支配していて派手さはないが惹き込まれてしまう。

アルバム後半はエレクトロな要素も織り交ぜつつ、最後にやはりブラジリアンアプローチが印象的なUntil We Meet Againで締め括られる。リズムを打ち出しながら静かで深いリバーブを織り込んだモダンアプローチとオーガニックソウルの組み合わせがとても斬新で素晴らしい。

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