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蔵出し:野菜さらだの『アメリカは、住んでみなくちゃわからない!』 第8回「トイレでわかる地域の危険度?!」

※この蔵出しシリーズは、1996年~2002年までアメリカに留学していた野菜さらだが後半の1999年~約三年間、週2回発行していたメールマガジンの記事をそのままそっくりお送りするものです。今回は、毎日更新していきますので、お楽しみいただければ幸いです!

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  野菜さらだの
   『アメリカは、住んでみなくちゃわからない!』(愛称アメすん)
        (1999/6/25発行) 第8号     (火・金曜発行)
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 いろいろ楽しいメールをたくさんいただいております。本当にありがとうございます。そこで新企画を考えました。詳しくはフッター部をご覧ください。

 ◆本日のテーマ「トイレでわかる地域の危険度?!」

 どんなに恥ずかしくても、誰もが避けて通れないのが「トイレ」です。ご存じのように、こちらでは公共の場にあるトイレのドアは下側20cm位がありません。おまけにドアと壁の隙間はスカスカで今にも外や隣から見えそうな感じです。そういえば、小さい子どもがドアの下の隙間からこちらを覗き込んでいたことがありましたっけ。

 このすかすかトイレ、慣れるまでは恥ずかしい気持ちで一杯でなのですが、そこは適応力の高い人間のこと、すぐに平気になりました。しばらくすると、この隙間ならではのメリット(?)にも気付きました。こちらのトイレのドアには日本のように「使用中/空」といったサインが出ないのです。では、みんなどうやって中が空いているかどうかをチェックしているのかというと、屈み込むようにして頭を下げ、そのドア下20cmの隙間からチラッと中をみて、人の足が見えるかどうかで判断しているのです。今は私もこれを真似しています。

 実は、これ以外にもいろいろなタイプのトイレに出会いました。例えば少し郊外にある公園のようなところのトイレは、ドアはあっても鍵がない、一番強烈だったのはドアもない!というのもありました。通路に立つと、みんなが並んで座って用を足しているのが丸見えという状態です(イメージできます?)。

 そう言えばと思い出したのが、このドアの隙間は、犯罪防止のため、とどこかで聞いたことです。様々なトイレをみるうち、ふと「トイレのドアをみればその地域がどの位危険か予測できるのでは?」と思いついたわけです。この推測が正しいとするならば、空港のトイレは一番安全なトイレと思われます。ドアがあって鍵もかかるようになっているからです。これが危険地域に行くと、鍵がなくなり、ついにはドアがなくなる、そういうことなのかなあと思った訳です(どなたかこのドアのない理由を知っている方がいたら教えてください!)。

 それほどドアがあるなしで犯罪が誘発される率が違うのか、、、などと思いつつ、友だちに見張りを頼んでドアなしトイレで用をたしました(これはかなり恥ずかしい、、、)。

 しかし、そんなドアがないような所のトイレにもトイレット=ペーパーとペーパー=タオル、あるいは熱風の出る機械は必ずあって(便座シートまで完備されている場合あり)、こちらに来てから「ハンカチ、ちり紙」を携帯する習慣はすっかりなくなりました。

 一度日本に帰ったとき、デパートの奇麗なトイレに行ったら、ドアが上から下まで密閉されているのを逆に息苦しく感じたことがあり、日本のトイレをどう思うか、一度アメリカ人に聞いて見たいと思っているところです。       
                            (つづく)

◆おまけ情報:レストランやスーパーなどでは、トイレが完全に密閉された個室になっているところもありますが、こういうトイレは通常は外から開かないように鍵がかけられています。使いたい場合は、お店のカウンターでトイレの鍵を借りてドアを開ける、そういうしくみになっています。これも勝手に出入りされると犯罪が誘発されやすい、そういうことなんでしょうか?

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◆新企画!◆多くの方からおもしろい情報満載のメールをいただいております。そこでこれらのお便りをご紹介するために通常の火・金曜発行のアメすんに加えて「日曜特別版」を6月27日(日)より発行することに致しました。
ご自分のメールを日曜版アメすんに掲載しても構わないという方は、「アメすんへの投書」と明記の上、メールをお送りください(掲載は匿名扱いです)。   

これまでいただいたメールのいくつかを「匿名」でご紹介したいと思っています。「掲載を希望されない方」は至急野菜さらだまでお知らせください。
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◆お断り:この『アメすん』は、かつてアメリカのオレゴンに住んでいた野菜さらだが個人的に体験した、おもしろい話を友だちや家族に話すようなつもりで書いたものです。アメリカの他の場所とは違う、というエピソードも中にはあるかと思いますが、まあ、気楽に読んで楽しんでください。
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#創作大賞2023 #エッセイ部門

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