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「チームのまとめ役なのに怒れない自分」でも大丈夫

「チームのまとめ役なのに怒れない」という人に向けて、メッセージをまとめてみました。


怒れなくても自分を責める必要はない

まず怒れない人にありがちなのが、「怒れない自分を責めてしまう」ということ。

「注意できなくて情けない…」とか「自分って頼りないな…」とか、色々考えてしまうんですよね。責任感が強い人ほど、ひどく悩んでしまうのかなと思います。

そんな自分が嫌になって、自信を無くして落ち込んでしまう。まるで「怒れないあなたが悪いかのように」です。

ただよく考えてほしいのですが、怒られるようなことをしたのは別の人なんですよね。あなた自身は、何かミスをしたわけではないのかなと。

もちろんそれを含めて、チームのまとめ役なのですが、「こいつは話を聞こうとしないな…」「舐めた態度してるな…」という人もいると思います。

そうなると、あなたではなく、相手自身の問題にもなってくるんですよね。または、チームの編成自体に問題があるかもしれません。

自分を責める前に、まずは一度、状況を整理してみてもいいと思いますよ。

怒れないのは自分を守ろうとしているのかも

怒れない人のなかには「自分の意見に自信がなくて…」とか、「相手に嫌われたらどうしよう…」とか、不安を抱えている人もいます。なかには怒ることに対して、トラウマを持つ人もいるかもしれません。

ただこのように思うのは、全然悪いことではなくて。むしろ人として、普通の思考回路なのかなと思います。

少し考えてみてほしいのですが、大昔の狩猟時代においては集団行動が当たり前で、「仲間外れになる=死」でした。

その遺伝子を受け継いでいる私たちが、人とのつながりを大切にしたいと考えるのは当然のこと。つまり相手に怒れないのは、ある意味で「自己防衛本能」なんですよね。

心理学においても、人間には「人や社会とのつながりを求める欲求」があることを、アメリカの心理学者のマズローが説明しています。これを「マズローの欲求5段階説」と言います。

だから少しくらい、自分自身を褒めてあげてもいいと思いますよ。「ありがとう自分」とか「本当によく頑張ったよ私」とか、身体を撫でながら呟くだけでいいので、ぜひやってみくださいね。

怒り方がわからなくても仕方がない

よく考えてみると、怒り方なんて、両親からも学校の先生からも教えてもらっていません。なのでそもそも、怒り方がわからないという人もいると思います。

たとえばサザエさんに出てくる波平が、カツオに怒っている姿とかありますよね。まるでカミナリが落ちたかのように、「バッカモーン!」と大声で怒鳴っている感じです。

ただ、こんな怒り方をしたいわけではなくて、もっと平和にいきたいんですよ(笑)大声で怒鳴らなくても、相手が態度を改めてくれれば、それでいいわけですから。

じゃぁどうすればいいのかと言われても、それがわからない。見本があるわけでもないですし、練習ができるわけでもないので。

このように考えると、怒るって簡単ではないんだと思います。むしろちゃんと怒れる人のことを、尊敬したいくらいです。

なので今は怒り方がわからなくても、ビシッと言ってやることができなくても、問題ないと思いますよ。少しずつ、前に進んでいきましょう。

怒れないときこそ「相手の話を聞く」

おそらく怒ろうとしているときって、「自分が相手に注意する」という方向に意識が向いているんですよね。どう言えばいいのか、何を話せばいいのかみたいな。

ただそのときに「相手の話も聞いて理解する」ことも重要なのかなと思います。何を考えているのか、なぜそんなことをしたのか、一緒に確認するようなつもりで聞いてあげる。

そうすると、状況の整理ができるだけでなく、相手と信頼関係を築くことにもなるんですよね。「この人は話をちゃんと聞いてくれるんだ」って。

相手の立場になってみても、信頼していない人から怒られたところで、話を聞きたくないと思います。そんな状況では、どれだけ言っても無駄になってしまうのかなと。

だから怒ること以上に、相手を理解することって大切なんだと思います。たとえ怒れなくても、話を聞くことなら、今のあなたにもできるかもしれません。

勇気を持って自分の意見を伝えるなら…

わざわざ怒らなくても、自分の意見を伝えることはできます。そのときに意識してほしいのが、「真剣に話す」ということです。

いつも通りのままだと、あなたが怒っていること・今注意されていることに相手が気づかないんですよね。そんな状態では、どれだけ言っても相手の心に響きません。

なので「あっ、今怒られているんだな」と相手に思わせることが重要になってきます。決して怖がらせる必要はなくて、真剣に伝えればOKです。

「ちょっと大切な話なんだけど」と前置きを入れてから、目を見てしっかり伝える。これだけでも察しのいい人なら、「いつもと空気が違うぞ…」と話を聞いてくれます。

またこのとき、「私は〜してほしい」「〜だと私は思う」という形式で伝えるのもおすすめです。「私」を主語にすることで、相手を否定するような言い方を避けられます。

興味がある人は、自分も相手も大切にした自己表現を意味する「アサーション」というテクニックを参考にしてみてください。

怒れなくても大丈夫、あなたのままでいい

チームのまとめ役といっても、色々なタイプがあると思います。

たとえば先頭に立ってどんどん引っ張っていくタイプもいれば、協調性を重視したいタイプもいる。もしかしたらあなたは後者で、みんなと対等に、協力しながらやりたいだけなのかもしれません。

それなら相手の話を聞いてあげて、冷静に対応する人を目指すのもいいと思いますよ。怒るだけがすべてではないですから。

もし「自分の力じゃまとめられない」という状況になったら、あなたより上の立場の人に相談してみてください。権力のある人に言われて、相手が素直に聞いてくれるケースもありますので。

あなたにはあなたの役割があって、そのままでいい。決してあなたが悪いとか、劣っているとかではないので、自分を責める必要はありません。

そしてこれだけ悩んでいるということは、普段のあなたは、チームのためにすごく頑張っているんだと思いますよ。そんな自分を、優しく励ましてあげてくださいね。


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