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お金のきほん

はじめに

コロナ禍という言葉がすっかり定着しました。
感染拡大防止のために飲食店の営業が制限され、多くの店の経営状況が苦しくなりました。
まさに『需要』がいかに大事かがわかりました。

この本は
『20歳の頃に、これくらいのことを知っておくべきだったな』と考える人
『20歳までに、これくらいのことは知っておくべきだ』と考える若者のための本であるということ

株式会社、円高、円安とは何か
消費税は何のためにあるのか
日々のニュースを理解するためには、経済の基礎知識がどうしても
必要になる。

新たな学びとして、お役に立てれば幸いです。

池上彰

第1章 経済のきほん

クイズです。
Q1 日本のお札(紙幣)を発行するところは?
Q2 物の値段がどんどんと下がっていく状態を?
Q3 円高、円安は円の何が高く、安くなること?
Q4 外国為替とはどういう意味?
Q5 株式会社の株式とはどういうこと?

Q1
日本銀行(日銀)です。
壱万円には『日本銀行券』と書いてあります。(5千円札、千円札も同じ)
ちなみに硬貨は日本政府で、1円玉~500円玉は『日本国』と書いてあります。

Q2
デフレです。(物の値段が下がる)
その反対で物の値段が上がっていくことをインフレと言います。

最近の日本経済はデフレが続いています。
デフレは悪いことなのか…?
『値段が下がる→儲けが減る→給料が上がらない→節約する
→値段が下がる』という悪循環に陥るわけです。

Q3
お金の『価値』です。
1ドル=100円と1ドル=120円はどちらが円高でしょう?
100円で1ドルを買う。と120円で1ドルを買う。
つまり100円で1ドル買う方がお得!円の価値が高い円高だ!
これがお金の『価値』です。

日本の円は世界で信用の高い3大通貨です。
世界中で常にドル、ユーロ、円などの通貨が売り買いされるため
円の価値が常に変わっていくものなのです。

Q4
自国の通貨と外国の通貨を交換すること。
(Q3解答を参考)

Q5
株式とは会社が事業を始めるときに必要なお金を集めるために
発行する証券です。
会社はお金を出してくれた人に株式を渡します。
株式を受け取った人は株主になります。

第2章 投資のきほん

投資とは
将来のお金を増やすために現在の資本(お金)を投じることです。
投資でお金を増やしたいと思ったら正しい知識を持つことが大前提になります。
(株、不動産投資、投資信託、NISA、iDeCo、FXなどの基礎の説明がありましたがネット検索で十分理解できるため省略)

第3章 税金のきほん

国民の三大義務
教育、勤労、納税です。

東京に家を買って60年住むと固定資産税は、一定条件で計算すると
約1020万円という結果になりました。
(条件:2020年11月税制、土地4000万円、家2000万円、非課税贈与を700万円受けた場合)

タバコは値段の半分ぐらいが税金です。
540円のタバコを毎日1箱、60年間吸い続けたとすると
払う税金は約620万円にもなります。

ビールも40%ぐらいは税金です。
500ミリリットル缶を1日1本を60年間飲み続けたとすると
219万円の税金を払います。

10年ごとに買い替えて生涯5台の車に乗ったとしたら
一定の条件で計算すると約313万円かかります。
(自動車税156万円、自動車重量税45万円、環境性能割20万円
ガソリン税など92万円)
(1500cc、980kg、2020年11月の税制)

東京・世田谷区に住み、23歳、年収300万円
出世して65歳で定年、90歳まで生きた場合のざっくり計算
(生涯賃金 約3億4000万円)
所得税 約1267万円
住民税 約1627万円
消費税 約2174万円
合計 約5068万円

消費税は使い道が限定されていて、大半が社会保障費に充てられます。
少子高齢化が進んで社会保障に必要なお金が増える一方だからです。

医療費は2019年度43兆6000億円、1990年度20兆円6000億円でした。
30年で2倍を超えたことになります。
高齢者が増えれば、医療費がさらに膨らむことは確実です。
30年後の日本社会は働いている1.3人で高齢者1人を支えなければならないのです。

国からもらえる年金は65歳未満は年間で108万円超
65歳以上は158万円超もらう人は、住民税と所得税を納める必要があります。

宝くじは税金がかかりません。
宝くじは購入時に税金が一律徴収され、収益の約4割が販売元の自治体へ納付されます。
買った時点でもう税金を払っているため、当せん金に税金がかかると二重課税になるので税金がかからないのです。

自力で病院に行けるのに、救急車をタクシー代わりに呼ぶ人が増えて問題になっています。
救急車は私たちの税金でまかなわれています。
(2019年、東京消防庁)救急車は単純計算38秒ごとに出動しており
一回の出動にかかる税金は約4万5000円(2002年)でした。

ガードレールは1メートルを設置するのにかかる費用は約8300円
信号機1機を設置する費用は約400~500万円
案内標識を1基設置する費用は約750万円
の税金が使われています。

文部科学省によると、義務教育で公立学校に9年間通った場合にかかる税金は1人当たり約900万円です。(2018年度)

裁判については、刑事裁判、民事裁判など全部含めて1年間で約360万件の裁判があり、財務省主計局の算定では年間3157.4億円の業務コストがかかっています。(2018年度)

国会のための予算、約1081億円で
国会議事堂の光熱費、職員、警備のどの人件費、公用車の管理費などに使われます。一番かかっているのは議員の給料と秘書の手当です。
衆議員は議員の給料(歳費)が約102億円、議員の秘書は第一秘書、第二秘書、さらに政策秘書を雇うことができるので、その分の手当が約124億円です。
参議院は議員歳費が約54億円、秘書手当が約65億円
全部合わせて約345億円です。

社会保険料は
『健康保険料』『厚生年金保険料』『雇用保険料』『介護保険料』です。
23歳のサラリーマンが90歳まで生きたとしたら約5336万円です。
これは一つの例に過ぎず、年収や家族構成によって払う金額は違ってきます。

車を保有し東京でマイホームを購入
生涯賃金が約3億4000万円のサラリーマンのケースでは
税金と保険料の合計は約1億1735万円になります。
生涯賃金の三分の一が税金と保険料です。

2021年度の国家予算(一般会計歳出)は106兆6097億円で過去最大でした。
(出典:財務省)
税収は57兆4480億円税外収入が5兆5647億円です。
不足分は43兆5970億円の国債を発行してまかなっています。

国がお金を1番使っているのが社会保障で全体の33.6%です。
社会保障は年金や医療費など、私たちの生活や健康を守るためのお金です。
社会保障にお金を1番使っているのは、日本が世界一の超高齢者社会になったからです。

2番目に多いのが国債費です。
借金返済のため1年間で23兆7588億円も返済しています。
全体の22.3%を占めています。

第4章 お金のきほん

(第4章はこの本を読んでみて下さい。なるほどー!と思えるでしょう。)

感想

この本を読み終えたら
今後、テレビや新聞、出てくる経済の見え方が少し変わるかもしれません。
また、スマートニュースなどのアプリでは経済のことだけでなく
節約術、節税、NISA、iDeCo、ふるさと納税、ポイントに関することもありますし
株や債券など投資の記事も読んでみると考え方や見え方がいつもと違ってくるかもしれません。
めんどくさいことですが
あなたが死ぬまで!つまり…あなたの人生を生きている間は絶対にお金はついて回るものです。

老後は絶対に年金2000万円以上足りないから!がんばろ!

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