ティモシー・ガルウェイのインナーゲーム(4)♪感じることと考えること
もし、みなさんが、何かやっておられるのなら・・・
10倍速く上達してみたくないですか?
同じことをやり続けていても、人はもちろん上達します。
ある程度までは。だけど、もし、10倍速く上達できるとしたら?
そして、自分が思ってなかったくらい上まで熟達できるとしたら?
やってみたいと思いませんか?やってみたいですよね~
このあたりが、ガルウェイさんのインナーゲーム理論の
面白いところじゃないかな、と思っています。
インナーテニスに出てくる先生は、
何もしてないんですが、生徒さんのほうで
「勝手に、もしくは自動的に」良くなるんですね。
でも、インナーゲーム理論について考える前に、
普通の先生の教え方はどうかというと・・・
♪普通のレッスンってこんな感じ?
普通の先生は、
生徒さんに対して、やったほうが良い事を、
言葉でどんどん伝えます。
つまり、セルフ1の係!(^^)!
テニスなら、
「もっと腕をしっかり振って!」
「姿勢をよく!」
なんて。
フルート吹くなら、
「もっとブレスして!」
「楽譜をよく見て!」
「テンポに気を付けて!」
「力を抜いて!」
「おなかの支え!」
なんてね。
いったい誰が、同時にこんなにたくさん
意識的に注意しながら、
自分らしい音楽を演奏できるんでしょうか?(笑)
しかも、先生の注意する言葉を聞きながら・・・
やれたとしても、それは、先生の考える音楽。
決して自分がやりたかった音楽ではありませんよね。
♪生徒さん自身のありがちなパターン
大体の場合、
生徒さん本人にしても、
何か1つのことをしているとき、し終わったとき、
よくあるパターンは、ここが今イチだった、
ここは悪かった、という風に、
頭で考えて反省、決め付けてしまうことはないでしょうか?
これは、セルフ1の得意とするところ。
できないところを確認しているだけで、
パフォーマンスしている最中の、
自分の身体の状態、感覚については、
ほとんど覚えていないのです。
いろいろできなかった部分について、
考えること自体は悪いわけではないと思いますが、
順番が問題なのではないかと、思っています。
先にあれこれ考えてしまい、感じても、観察してもいない。
こうした考えに支配されていると、
肝心の、上達するためのデータ収集がおろそかになる、
とガルウェイさんは言います。
考えながらパフォーマンスするくらい
労多くして益がすくないことはありません。
まして、先生が、生徒さんのセルフ1を
強化するようなやり方をしていては、
なかなか上達はできません。
ではどうしたらいいのでしょう?
♪考えるのではなく感じよう
どんなことであれ、上達するためには、
やっている本人が、
①今の自分の状態を自覚し
②いい(なりたい)状態を明確にする
ということが必要だ、とガルウェイは言っています。
うまくいかない原因を知り、
どこに集中するかのポイントを自覚、
そして、そこに意識を集中する。
つまり、自分の感覚をはたらかせることで
質の良いデータがあつまり、
自動的に身体(と無意識)が、
修正を始めるのであっという間に上達する、
ということが起こるのでしょうか。
本の中では、ガルウェイが初心者の女性に
最初に行ったのは、
「ボールの縫い目の動き、どう回転するかをよく見るんだ!」
でした。
「ボールを見て!」
ではないことに注目ですね。
指示があいまいだと、何をしていいのかわからず、
雰囲気で人は行動してしまいますから。
とはいえ、初心者であればあるほど、
自分自身の内側で何が起こっているか、
自分がやっていることに
気がついていない事の方が多いです。
そのあたりに、レッスンでの先生の言葉の意味が
ありそうだなと思います。
私の体験からいっても、集中するべきポイントがわかり、
感覚を使い始めれば、自然とセルフ1は静かになってきます。
♪セルフ2を助けてあげる言葉をかけてあげよう
上達するためには、
しっかりと自分の身体の状態や、やっていることの結果
がキャッチできていないといけません。
まっくらな部屋で、目も半分しか空けずに闇雲に何かしてても、
有益な情報は得られないでしょう。
集中するべきポイントを見つけて、
何がどのようになっているか、どうあるべきか、
まずしっかり感じ、それから考えてみよう。
ってことなんですね。
そのような、感じるためのヒント、そして、
正しい情報のフィードバック、
それを言葉で伝えてくれるのが、
コーチ、先生なんだと思います。
そして、生徒さんの可能性を信じ、一緒に考える。
そんな風に人が関わってくれたら、
上達も早いですし、自信もついてくるんじゃないかなと思いませんか?
本の中には、ガルウェイさんの先生としての態度、
声の掛け方が具体的に書いてありますが、
すごくまねをしたいところがたくさんあります。
これはぜひ実際に読んでみていただきたいな、と思います。
(つづきます)
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インナーゲーム1♪二人の自分
インナーゲーム2♪自分を邪魔するものは自分
インナーゲーム3♪うまくいくために集中すべきたった1つのポイント
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